雹による被害から家を守る!知っておきたい予防と対策

近年、ゲリラ豪雨や集中豪雨とともに、突然の雹(ひょう)による被害が増加しています。
空から降ってくる氷の塊は、屋根や外壁、カーポートなど、家の様々な部分に深刻なダメージを与える可能性があります。
一瞬で広範囲に被害をもたらす雹ですが、正しい知識と事前の備えがあれば、そのリスクを最小限に抑えることができます。
この解説文では、雹が家にもたらす具体的な被害から、被害を受けた際の対処法、そして最も重要な予防策まで、詳しくお伝えします。
雹が家にもたらす被害とは?
雹の大きさは様々ですが、ゴルフボール大やそれ以上の雹が降ると、家は深刻なダメージを受けることになります。
最も被害を受けやすいのは、以下の箇所です。
1.屋根の損傷
屋根は雹が最初に当たる場所であり、最も被害を受けやすい箇所です。
瓦やスレート、金属製の屋根材にひび割れや凹み、穴が開くことがあります。
一見小さな損傷でも、そこから雨水が浸入し、雨漏りや家の構造材の腐食につながる可能性があります。
2.外壁・窓ガラスの破損
外壁にへこみや塗装の剥がれ、サイディングにひび割れが生じることがあります。
窓ガラスが割れることもあり、飛散したガラス片で怪我をしたり、雨風が室内に入り込んだりする危険があります。
3.カーポート・太陽光発電パネルの破損
カーポートの屋根材(ポリカーボネート板など)は非常に割れやすく、雹が直撃すると簡単に穴が開いてしまいます。
また、近年増加している太陽光発電パネルも、雹によって表面のガラスにひびが入ることがあり、発電効率の低下や感電のリスクにつながります。
これらの雹 被害は、すぐに気づかないことも多く、知らないうちに雨漏りやカビの発生といった二次被害につながることがあります。
そのため、雹が降った後は、必ず家の点検を行うことが大切です。
もしも雹の被害を受けたらどうする?家のチェックポイントと対処法
雹が降った後、ご自宅に被害がないか確認する際は、以下の点に注意しながら点検を行いましょう。
・安全を最優先に
屋根に上るなどの危険な行為は絶対に避けてください。
屋根の点検は、専門の業者に依頼するのが最も安全です。
地上から双眼鏡などを使って、屋根や外壁に異常がないか確認するだけでも、ある程度の被害を見つけられます。
・被害箇所の写真・動画を撮影
被害を見つけたら、スマートフォンなどで写真や動画を撮っておきましょう。
これは、後日、火災保険を申請する際に重要な証拠となります。
被害全体の様子と、ひび割れや凹みなど個別の被害箇所の両方を撮影しておくことが大切です。
・火災保険の活用を検討
多くの火災保険は、風災補償として雹による被害をカバーしています。
自己負担額(免責金額)や補償の範囲を確認し、保険会社に連絡を取りましょう。
保険会社が指定する専門の業者に点検や見積もりを依頼することになります。
・二次被害を防ぐ
雨漏りなど緊急性の高い被害がある場合は、応急処置としてブルーシートなどで保護し、早めに専門業者に修理を依頼しましょう。
雹による家の被害を最小限に抑えるための予防策
雹は突発的に降るため、完全に防ぐのは難しいですが、事前の備えで被害を軽減することは可能です。
1.定期的な点検とメンテナンス
屋根や外壁に古いひび割れや劣化があると、雹の衝撃でさらに破損しやすくなります。
定期的な点検とメンテナンスを行うことで、家の耐久性を高めておくことが重要です。
特に築10年以上経過している場合は、専門業者に点検を依頼することをおすすめします。
2.窓やカーポートの保護
雹が降り始めたら、窓ガラスにカーテンやブラインドを閉め、厚手の段ボールを貼るなどの対策で、飛散を防ぐことができます。
カーポートは、車を停めるだけでなく、雹から車を守る重要な役割を担っています。
屋根材をより強度のあるものに替えることも予防策の一つです。
3.情報収集と早期対応
気象情報に注意を払い、雷注意報やひょう注意報が出た場合は、早めにシャッターや雨戸を閉めておきましょう。
一瞬の油断が大きな被害につながることがあります。
雹による被害から家を守るために
雹は、一瞬にして家に大きな被害をもたらす自然災害です。
しかし、日頃からの備えと、万が一被害を受けた際の正しい知識があれば、そのリスクを抑えることができます。
ご自宅の安全を守るため、この機会に一度、屋根や外壁、カーポートなどの点検を検討してみてはいかがでしょうか。
被害を未然に防ぎ、大切な家族と住まいを守るための第一歩となるはずです。