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塗料がムラになる原因はこれ!塗装工事における「吸い込み止め」の役割とは?

2025.11.09

外壁や内壁の塗装を行う際、「仕上がりにムラができてしまった」「部分的に色が薄い」といったトラブルが起こることがあります。
その原因の多くは、塗料そのものではなく、下地処理にあります。
特に重要なのが「吸い込み止め」と呼ばれる工程です。
本記事では、塗装工事でなぜ吸い込み止めが必要なのか、その役割と効果、そして省略した場合に起こる問題について詳しく解説します。

塗装工事で仕上がりにムラが出るのは下地の吸い込みが原因

塗装工事で塗料のムラが出る最大の原因は、下地の吸い込みの差です。
外壁や木部、コンクリートなどの素材は、表面の状態や劣化具合によって塗料を吸い込む量が異なります。
たとえば、長年紫外線や雨風にさらされた外壁は表面が荒れ、塗料を多く吸い込んでしまいます。
一方、劣化が少ない部分は吸い込みが少ないため、同じ塗料を塗っても色の濃淡が生まれてしまうのです。

このように、下地の吸収力にムラがあるまま上塗りをしてしまうと、仕上がりにムラが出るだけでなく、塗膜の厚みにも差が生じ、耐久性が落ちることもあります。
ここで重要な役割を果たすのが「吸い込み止め」です。

塗装工事における吸い込み止めは下地を均一に整える役割を持つ

塗装工事で使用される吸い込み止めとは、簡単に言えば下地の吸収を抑えて塗料を均一にのせるための下塗り材のことです。
主に「シーラー」「フィラー」「プライマー」と呼ばれる塗料が該当します。
これらは塗料と下地を密着させる接着剤のような役割を持ち、同時に下地の吸い込みを抑える効果があります。

吸い込み止めを塗布することで、

・下地への塗料の吸収を均一にし、色ムラを防ぐ
・上塗り塗料の密着性を高め、はがれにくくする
・下地の粉化(チョーキング)や劣化を抑える

といったメリットが得られます。

つまり、吸い込み止めは「美しい仕上がり」と「長持ちする塗膜」を両立させるために欠かせない工程なのです。

塗装工事で吸い込み止めを省略するとムラや剥がれの原因に

コスト削減や作業時間の短縮を理由に、吸い込み止めを省略してしまう施工業者も一部存在します。
しかし、これは非常に危険です。
吸い込み止めを塗らずに塗装工事を行うと、次のようなトラブルが起こる可能性があります。

1.塗料の吸い込みムラによる色の不均一
部分的に色が薄くなったり、仕上がりにムラが残ったりします。

2.塗膜の早期劣化
塗料が下地に吸い込まれて十分な膜厚が形成されないため、耐久性が低下します。

3.密着不良による剥がれ
下地と塗料の間に適切な密着層がないと、時間の経過とともに塗膜が浮いたり剥がれたりします。

こうしたトラブルは、見た目の問題だけでなく、再塗装が必要になるなど余計な修繕費用にもつながります。
短期的なコスト削減よりも、確実な施工を重視することが結果的に経済的です。

塗装工事の吸い込み止めは素材や状態に合わせて選定する必要がある

吸い込み止めには、下地の種類や劣化具合に応じてさまざまなタイプがあります。
代表的なものを挙げると次のとおりです。

・水性シーラー:モルタル・サイディングなど外壁全般に使用。扱いやすく環境にもやさしい。
・油性シーラー:劣化が激しい下地や吸い込みが強い箇所に使用。密着力が高い。
・微弾性フィラー:ひび割れの多いモルタル壁などに使用。下地を平滑に整える効果がある。
・プライマー:金属・木材など、特殊な下地に塗る下塗り材。素材との密着を補強する。

このように、素材や環境条件によって最適な吸い込み止めを選ぶことが重要です。
プロの塗装業者は、現場調査で下地の状態を見極め、最適な材料と塗装方法を選定します。
DIYで塗装を行う場合でも、必ず下地に合った吸い込み止めを使うようにしましょう。

塗装工事で吸い込み止めを正しく施工することが仕上がりを左右する

吸い込み止めは、ただ塗るだけでは十分な効果を発揮しません。
施工のポイントを押さえることで、より美しい仕上がりを実現できます。

ポイントは以下の3つです。

1.下地の清掃を丁寧に行うこと
ホコリやカビ、古い塗膜が残っていると吸い込み止めが密着しません。
高圧洗浄やケレン作業をしっかり行うことが大切です。

2.適切な希釈と塗布量を守ること
メーカー指定の希釈率や塗布量を守らないと、吸い込み止めの効果が薄れます。
特に希釈しすぎは厳禁です。

3.乾燥時間を十分に確保すること
吸い込み止めが完全に乾かないうちに上塗りすると、密着不良を起こす原因になります。
気温や湿度に合わせて乾燥時間を調整しましょう。

これらを守ることで、吸い込み止めの効果を最大限に発揮でき、塗料の仕上がりや耐久性が格段に向上します。

塗装工事の品質は吸い込み止めで決まる

塗装工事でムラのない美しい仕上がりを実現するためには、「吸い込み止め」の工程が欠かせません。
見た目の美しさだけでなく、塗膜の密着性や耐久性にも大きく影響する重要なステップです。
吸い込み止めを正しく施工することで、塗料の性能を最大限に引き出し、長持ちする外壁を維持することができます。

塗装工事を検討する際は、価格だけでなく、吸い込み止めを含む下地処理の丁寧さにも注目して業者を選びましょう。

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