ポタポタ音がしたら要注意!雨漏り発見のためのチェックポイント
静かな夜や、雨が降っている最中に「ポタポタ」「チョロチョロ」という音がどこからか聞こえてきたら、それはあなたの家が発しているSOSかもしれません。
雨漏りは目に見える水滴やシミとして現れる前に、まず「音」でその存在を知らせてくることが少なくありません。
この初期の音のサインを見逃してしまうと、気づいた時には天井裏の構造材が腐食し、大規模な修理が必要になるケースもあります。
特に注意すべき音は、定期的に聞こえる水滴が何か(天井板や床)に当たる「ポタポタ」という音です。
これは、すでに水が建材内部を伝ってきている証拠であり、浸入した雨水が排出されずにどこかに溜まっていることを示唆しています。
また、壁の内部や配管がある場所から流れるような「チョロチョロ」という音が聞こえる場合も、水道管の漏水だけでなく、外壁のひび割れなどから入った雨漏り水が壁内部を伝って流れ落ちている可能性があります。
これらの音を聞き分け、その音源を特定することが、雨漏りの早期発見と被害拡大を防ぐための第一歩となります。
雨漏り音の発生源を特定するための初期チェックポイント

雨漏りの音が聞こえ始めたら、ただちにその音源がどこにあるのかを特定する作業に入りましょう。
音の発生源を特定できれば、雨漏りの浸入箇所を絞り込むことができ、後の応急処置や修理依頼がスムーズになります。
1.音源の位置と時間帯の確認
音の発生源: 音が最も大きく聞こえる場所の真上の天井、壁、または窓枠付近を特定します。
特に水回りや換気扇、照明器具の周辺は、配管や開口部があるため水が溜まりやすい場所です。
【発生時間】
音が聞こえるのは「雨が降っている最中だけか」「雨が上がった後も続くのか」を確認します。
雨が上がってもしばらく音が続く場合は、屋根裏や壁の内部に大量の水が溜まっている可能性があります。
2.目視による周辺の確認
音が聞こえる場所の周囲を詳細に目視で確認します。
【天井・壁】
シミや変色、壁紙の浮きがないか確認します。
小さなシミでも、時間が経つとカビや構造材の腐食につながります。
【窓枠・サッシ】
窓枠の隅やサッシのレールの水溜まり、結露が異常に多くないかを確認します。
サッシ周りのコーキング(シーリング)の劣化は、雨漏りの主要な原因の一つです。
【点検口】
天井に点検口があれば、そこから懐中電灯で天井裏を確認します。
断熱材が濡れていたり、木材に水滴が付着したりしている場合は、雨漏りが確実に進行しています。
雨漏りの音は、水が建材に浸透する過程で発生するため、必ずしも音源の真上が浸入箇所とは限りません。
水は傾斜を伝って遠い場所まで流れる性質があるため、広範囲をチェックすることが重要です。
雨漏り音が確認された後の二次被害を防ぐための応急処置とメンテナンス計画

雨漏りの音を聞いて場所を特定できたら、直ちに被害の拡大を防ぐための応急処置を行います。
1.応急処置の実施
音の発生源の真下にバケツなどの受け皿を置き、床や家財への被害を防ぎます。
水滴が飛び散る場合は、古タオルを敷き詰めると良いでしょう。
電気製品の近くで雨漏りが発生している場合は、感電や漏電のリスクがあるため、すぐにブレーカーを落とすなどして安全を確保してください。
屋根に上ってブルーシートを被せるなどの応急処置は、音が聞こえるほどの悪天候時には危険を伴うため、安全が確保できる状況でのみ行ってください。
2.プロによる診断と本格的なメンテナンス
雨漏りの音は、根本的な原因が屋根や外壁にあることを示唆しています。
応急処置で一時的に水滴が止まったとしても、水が浸入している事実は変わらないため、専門業者に依頼して本格的なメンテナンスを行う必要があります。
【散水調査】
業者は、水が浸入している可能性のある箇所に水をかけ、室内で雨漏りを再現して原因を特定する「散水調査」を行います。
【ファイバースコープ調査】
壁や天井の小さな穴からカメラを入れて、内部の状況を確認し、音源となっている水の流れを特定することもあります。
専門業者を選ぶ際は、雨漏り修理の実績が豊富で、原因特定から修理、そしてその後の保証まで明確な計画を提示してくれる信頼できる業者を選ぶことが重要です。
雨漏りの音を早期解決につなげるための心構え

雨漏りの音は、初期段階での発見を可能にする貴重なサインです。
「気のせいかな?」と放置せず、音を聞いたらすぐに初期チェックポイントを確認し、迅速な応急処置と専門家への相談につなげましょう。
小さな音を早期解決につなげる計画的なメンテナンスこそが、大切な家を長く守るための最善策となります。