冬でも外部のコーキング施工工事OK?打ち増しはNO!その理由とは?

こんにちは、ヤブ原産業株式会社です。
今回は【冬でも外部のコーキング施工はOKなのか?】コーキングは打ち増しをしてはいけないことについて、詳しくお話していきます。
・外壁のコーキング劣化しているけれど、今は冬で寒いけれどコーキング工事はできないのかな?
・業者に「冬でもコーキング工事はできますよ」って言われたけれど、本当なのか知りたい!
という方に向けて、悩みを解決できる記事になっています。

なぜなら【弊社ヤブ原産業株式会社は、建築仕上材・改修材メーカーとして50年超の実績があり、建物を長持ちさせる改修工事のプロだから】です。
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外壁や屋根のコーキング(シーリング)が劣化しているのを見つけ、「すぐにでも補修したいけれど、この寒い冬でも工事はできるのだろうか?」と悩んでいませんか?
「冬だから無理だろう」と諦めてしまう方も多いかもしれません。
しかし、ご安心ください。
適切な条件さえ整えれば、冬でもコーキング工事は可能です。
ただし、夏の工事とは異なる注意点や知識が求められます。
この記事では、冬のコーキング工事が可能な条件から、絶対にやってはいけない「打ち増し」の危険性まで、外壁補修のプロフェッショナルが徹底的に解説します。
この記事を読めば、冬場のコーキング工事に関する不安が解消され、安心して業者に依頼できるようになるでしょう。
なぜ冬に知っておくべき?コーキングの役割と劣化のサイン
コーキングは、住宅の寿命を左右する非常に重要な役割を担っています。
しかし、その重要性があまり知られていないのも事実です。
特に冬場は、その劣化が原因で思わぬ問題を引き起こすことがあります。
まずは、コーキングの基本的な役割と、補修が必要な劣化のサインについておさらいしておきましょう。
コーキングの2つの主要な役割
1.防水効果
外壁材と外壁材の間や、サッシと外壁の間に充填されたコーキングは、隙間から雨水が建物内部に浸入するのを防ぎます。
この防水機能が失われると、雨漏りや、内部の木材が腐食する原因となります。
冬場は、雨だけでなく雪や霜解け水が浸入しやすくなるため、コーキングの防水機能が特に重要になります。
2.クッション効果(緩衝材としての役割)
建物は、地震や強風、また気温の変化による伸縮で常に動いています。
コーキングは、その動きを吸収し、外壁材やサッシがひび割れたり破損したりするのを防ぐクッション材としての役割を果たします。
冬場は、外気温の低下による建材の収縮が大きくなるため、このクッション効果が非常に重要です。
放置してはいけない劣化のサイン
コーキングは、紫外線や雨風に常にさらされているため、時間の経過とともに必ず劣化します。
以下のようなサインが見られたら、すぐに補修を検討しましょう。
・ひび割れ
細かなひびから、深く大きなひび割れまで、コーキングに亀裂が入っている状態です。
最もわかりやすい劣化のサインです。
冬の乾燥した時期にひび割れが進行することがあります。
・肉やせ
コーキングが痩せて細くなり、隙間ができてしまっている状態です。
クッション効果が失われ、防水効果も低下しています。
・剥離(剥がれ)
コーキングが外壁材から剥がれてしまっている状態です。
防水効果が完全に失われているため、早急な補修が必要です。
寒さで建材が収縮することで剥離がさらに広がることもあります。
・チョーキング(白化)
指で触ると白い粉がつく状態です。
コーキング材の表面が劣化しているサインで、防水性や耐久性が低下し始めています。
これらの劣化を放置すると、建物の構造材が腐食したり、カビが発生したりと、より大きな修繕費用がかかる可能性があります。
特に冬場は、劣化箇所から雨水や雪解け水が浸入し、内部で凍結・膨張を繰り返す「凍害」を引き起こすリスクが高まります。
早めの対応が、結果的にコスト削減につながるのです。
冬のコーキング工事は可能!ただし、守るべき「3つの条件」がある
「冬に外で工事なんてできるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。
結論から言えば、冬でも外壁や屋根のコーキング工事は可能です。
ただし、品質を確保するためには、いくつかの重要な条件を満たさなければなりません。
条件1:気温が5℃以上であること
コーキング材は、種類によって異なりますが、硬化するためにはある程度の気温が必要です。
一般的に、多くのコーキング材は気温5℃以上の環境でなければ、本来の性能を発揮して十分に固まりません。
・なぜ5℃が目安なのか?
コーキング材の主成分が化学反応によって固まるためです。
この化学反応は温度が低いと進行が遅くなり、5℃を下回るとほとんど硬化しなくなります。
・5℃以下で施工するとどうなる?
コーキング材が固まらず、柔らかいままの状態になってしまいます。
これは、いくら時間を置いても固まることはありません。
未硬化のコーキングは、ホコリやゴミが付着しやすく、本来の防水性能や耐久性が失われてしまいます。
冬場に工事を行う際は、日中の最も気温が高い時間帯を狙って施工を行うのが一般的です。
施工業者は、常に気温計で温度を確認しながら作業を進める必要があります。
条件2:湿度が85%以下であること
気温と同様に、湿度もコーキング材の硬化に大きく影響します。
一般的に、湿度が85%以上になると、コーキング材が適切に固まらない可能性があります。
・冬は乾燥しているのでは?
確かに、空気自体は乾燥しています。
しかし、雪や雨が降っている時、あるいは降った直後は、外部の湿度は急激に上昇します。
特に雪が降る地域では、注意が必要です。
・湿度が高いとどうなる?
コーキング材が空気中の水分と反応して固まる「湿気硬化型」の場合、高すぎる湿度は硬化不良の原因となることがあります。
また、結露が発生しやすい環境では、コーキング材の密着不良につながることもあります。
施工を行う際は、気温だけでなく湿度計も確認し、適切な環境下で作業を行うことが不可欠です。
条件3:雪や雨が降っていないこと
これは言うまでもないことですが、雪や雨が降っている最中のコーキング工事は絶対にできません。
・なぜダメなのか?
施工面に水分が付着していると、プライマー(下塗り材)やコーキング材が外壁にしっかりと密着しません。
密着不良は、将来的な剥離の原因となり、工事が失敗に終わってしまいます。
・積雪や雨が降った後の注意点
雪が降った後は、施工箇所の雪を完全に除去し、乾燥させなければなりません。
また、雨が降った後も、表面だけでなく、目地の奥まで完全に乾燥していることを確認する必要があります。
冬場は気温が低いため、乾燥に時間がかかることを念頭に置いておく必要があります。
厳しい冬の環境下でもコーキング工事を可能にする特別な施工方法
「うちの地域は常に気温が5℃以下だ」「どうしても今すぐ工事が必要だ」という方もいるかもしれません。
そのような厳しい環境下でも、熟練の業者であれば、特別な方法でコーキング工事を行うことが可能です。
シート養生とジェットヒーターによる採暖養生
気温が低すぎる場合や、突然の降雪・降雨が予想される場合、「採暖養生」という方法がとられることがあります。
1.施工箇所の養生
まず、工事を行う外壁や屋根の部分を、専用のシートで完全に覆います。
2.ジェットヒーターの設置
シートで囲まれた内部に、ジェットヒーターなどの暖房器具を設置します。
3.温度と湿度の管理
ヒーターで内部を暖め、気温を5℃以上に、湿度を85%以下に保ちながら施工を行います。
コーキング材が硬化するまで、この状態を維持します。
この方法は、天候に左右されずに高品質な施工を可能にしますが、専門的な知識と経験、そして追加の費用が必要です。
また、暖房器具の使用には火災のリスクも伴うため、作業中は常に監視を行う必要があります。
冬のコーキング工事で失敗しないための業者選びのポイント
冬場のコーキング工事は、夏の工事以上に業者の技術力と経験が問われます。
以下のポイントを押さえて、信頼できる業者を選びましょう。
・冬の工事実績が豊富か
冬場の施工実績が豊富で、その際の気温や湿度、天候への対応策を具体的に説明してくれる業者を選びましょう。
・工事前のチェックを徹底するか
気温計や湿度計を使って、必ず施工環境のチェックを行う業者を選びましょう。
・工事後の保証制度があるか
万が一、硬化不良や剥離などの不具合が発生した場合に、迅速に対応してくれる保証制度があるか確認しましょう。
冬のコーキング補修で絶対にやってはいけない!打ち増しがダメな理由
ここからは、コーキング工事で最もやってはいけないNG行為、「打ち増し」について詳しく解説します。
「打ち増し」とは、既存の古いコーキング材を撤去せず、その上から新しいコーキング材を重ねて充填する方法です。
一見、手軽で費用も抑えられそうに思えますが、この方法は絶対に避けるべきです。
1.新旧のコーキング材は密着しない
コーキング材は、種類やメーカーによって成分が異なります。
古いコーキング材の上に新しいコーキング材を打っても、両者は化学的に結合しないことがほとんどです。
たとえ施工直後は密着しているように見えても、時間の経過とともに、新しく打ったコーキング材が古いコーキング材から剥がれてしまいます。
早い場合は数ヶ月で剥がれてしまうこともあり、せっかく工事をした意味がなくなってしまいます。
2.防水効果が持続しない
コーキングの防水効果は、目地の両端にしっかりと密着することで発揮されます。
打ち増しの場合、古いコーキングの上に新しいコーキングが乗っているだけなので、深い部分まで水の侵入を防ぐことができません。
目地とコーキングの間に水が入り込むと、そこから劣化が進行し、さらなる剥離やひび割れを招く悪循環に陥ります。
3.外観が悪くなる
打ち増しをすると、目地の厚みが増し、仕上がりが不自然で見た目が悪くなります。
プロの目から見ると、打ち増しは一目で手抜き工事だと判断できます。
冬でも安心!コーキング補修の正しい施工方法は打ち替えが基本
コーキングの補修は、「打ち替え」が正しい方法です。
「打ち替え」とは、古いコーキング材を完全に撤去し、目地を清掃した後、新しいコーキング材を充填する方法です。
1.古いコーキングの撤去
カッターナイフなどの専用工具を使って、古いコーキング材を底まで完全に剥がし取ります。
2.目地の清掃と養生
目地内部のホコリやゴミを清掃し、コーキングがはみ出さないように周りをマスキングテープで養生します。
3.プライマーの塗布
目地の両端に、プライマー(下塗り材)を丁寧に塗布します。
プライマーは、コーキング材と外壁材の密着性を高める重要な役割を果たします。
4.新しいコーキングの充填
新しいコーキング材を、目地の奥まで隙間なく均一に充填します。
5.仕上げ
ヘラなどを使って表面を平滑にならし、余分なコーキング材を取り除きます。
冬に劣化したコーキングをDIYで直すのは危険!プロに任せるべき理由
「自分でやれば安く済むのでは?」と考え、ホームセンターでコーキング材を購入してDIYに挑戦する方もいます。
しかし、コーキング工事は専門的な技術と知識が求められるため、DIYは非常に危険です。
1.密着不良による失敗のリスク
コーキングの品質は、いかに目地に密着させるかで決まります。
DIYでは、プライマーの塗布が不十分だったり、コーキング材を均一に充填できなかったりして、密着不良による剥離やひび割れがすぐに発生するリスクが高いです。
2.見た目の仕上がりが悪い
コーキングの充填や仕上げには、熟練の技術が必要です。
プロが使う専用のヘラを使っても、慣れていない人がやると表面がガタガタになり、見た目が非常に悪くなります。
3.寿命が短く、かえって高くつく
DIYで施工したコーキングは、プロが施工したものに比べて寿命が極端に短くなります。
すぐに剥がれたりひび割れたりして、結局はプロに依頼し直すことになり、かえって高くつくことになります。
コーキング工事は、住宅の防水性を守るための重要な工事です。
最初から専門の業者に依頼して、長持ちする高品質な施工をしてもらうのが賢明です。
冬のコーキング工事に関するQ&A
Q1.冬にコーキング工事をすると、夏に比べて費用は高くなりますか?
冬のコーキング工事は、通常よりも費用が若干高くなる場合があります。
これは、気温が低い環境で品質を確保するために、特別な施工方法(採暖養生など)が必要になることがあるためです。
ジェットヒーターなどの暖房器具を使用したり、工事期間が長くなったりする追加コストが発生する可能性があります。
しかし、建物の保護を考えると、劣化を放置して被害が拡大するよりは、適切な時期に工事を行う方が賢明です。
見積もりの際に、冬場の施工における追加費用について、業者に確認しておきましょう。
Q2.寒い時期にDIYでコーキング補修をしても大丈夫ですか?
冬のDIYコーキングは、絶対に避けるべきです。
プロの業者でも気を使うほど、気温や湿度に左右される繊細な作業だからです。
ホームセンターで売られているコーキング材の多くは、気温5℃以上での施工が推奨されています。
寒い中で無理に施工しても、硬化不良を起こしてベタベタの状態が続いたり、すぐに剥がれてしまったりする可能性が非常に高いです。
結果的に、無駄な出費と手間がかかるだけでなく、建物の防水性を損なうことになります。
Q3.冬に工事を依頼する場合、工事期間はどれくらいかかりますか?
冬のコーキング工事は、夏に比べてやや工期が長くなる傾向があります。
これは、コーキング材が硬化するまでに時間がかかるためです。
特に気温が低い日は、硬化に必要な時間を確保するため、日中の作業可能時間が限られることがあります。
また、雪や雨が降ると作業が中断されるため、天候によって予定がずれ込むことも考えられます。
正確な工期は、建物の規模や天候にもよるので、事前に業者とよく相談し、余裕を持ったスケジュールを組むことが重要です。
冬でも安心!成功するコーキング工事の秘訣
冬のコーキング工事は、夏の工事と比べていくつかのハードルがあります。
しかし、それらの条件をクリアし、適切な知識と技術を持った業者に依頼すれば、冬でも問題なく高品質な工事が可能です。
・冬のコーキング工事は可能
気温5℃以上、湿度85%以下、そして雪や雨が降っていないことが条件です。
・「採暖養生」という解決策
厳しい環境下でも、シートと暖房器具を使った「採暖養生」で施工環境を整えることができます。
・絶対に「打ち増し」はしない
古いコーキングの上に新しいものを重ねる「打ち増し」は、密着不良や早期剥離の原因となるため、必ず古いコーキングを撤去する「打ち替え」を選びましょう。
・DIYは危険、プロに任せる
コーキング工事は専門的な技術が必要なため、失敗しないためにも必ずプロの業者に依頼しましょう。
コーキングの劣化を放置すると、建物の寿命を縮めることになります。
寒い冬に劣化を見つけたとしても、諦める必要はありません。
この記事を参考に、信頼できる業者に相談して、大切な家を守るための第一歩を踏み出してください。
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