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自宅のひび割れ放置はNG!地震に強い家にするための補修ガイド | 雨漏り修理・防水工事ならヤブ原産業

自宅のひび割れ放置はNG!地震に強い家にするための補修ガイド

2025.09.01
高橋 寿夫
この記事の監修者 高橋 寿夫(たかはし・としお) ヤブ原産業株式会社 リノベーション部 部長所有資格: 一級建築施工管理技士

「このひびって危険なの?」「業者を呼ぶべき?それとも様子見でいい?」
地震の後、そんな不安を抱えている方はいませんか。

結論からお伝えすると、地震後のひび割れはすべてが危険というわけではありませんが、放置してよいひびと今すぐ対処すべきひびは明確に異なります。
その判断を誤ると、数年後に数百万円規模の補修が必要になるケースも少なくありません。

なぜなら、ひびは放置している間も静かに進行し続けるからです。
表面上は変わらなくても、内部では雨水が浸入し、鉄筋が腐食し、コンクリートが崩壊へと向かっています。
また地震後のひびは、次の余震・台風のたびにダメージが積み重なる複利の劣化を引き起こします。

たとえば、幅0.3mm未満の細いひびであれば経過観察やDIY補修で対応できますが、0.3mm以上・斜め・基礎のひびであれば専門家への相談が必要です。
また地震保険に加入している場合、補修前に写真を残して申請手続きを行えば、費用の一部を補償してもらえる可能性があります。

この記事では、ひびの危険度の見分け方・場所別チェック・放置リスク・地震保険の申請手順・DIYの注意点・プロ補修の工法と費用・耐震補強の選択肢まで、地震後に知っておくべきことを網羅的にまとめています。
まずは今すぐ業者を呼ぶべきかの判断から始めましょう。

地震後にひび割れを発見したら、まず危険度を見極める

地震の後、外壁や基礎にひび割れを見つけたとき、最初に頭をよぎるのは「これは危険なのか、それとも大丈夫なのか」という疑問ではないでしょうか。
闇雲に不安になる必要はありませんが、すべてのひび割れを大したことないと判断するのも危険です。

実は、ひび割れの危険度を判断する最初の基準は非常にシンプルです。
まず確認すべきは「幅が0.3mm以上かどうか」
この一点を押さえるだけで、今すぐ業者を呼ぶべきかどうかの大まかな判断ができます。

このページでは、その判断基準と、あなたが今すぐ取るべきアクションをわかりやすく整理します。

「0.3mm」がひとつの境界線

ひび割れは大きく2種類に分けられます。
幅が0.3mm未満の「ヘアークラック」と、0.3mm以上の「構造クラック」です。

なぜ0.3mmが基準になるのかというと、コンクリートや基礎が雨水を通しやすくなる臨界点がおよそこの幅とされているからです。
0.3mm未満のうちは表面的な問題にとどまることが多いですが、それを超えると内部への水の浸入・鉄筋の腐食・さらなるひび割れ拡大という連鎖的な劣化が始まります。

ヘアークラック(幅0.3mm未満)
  • 髪の毛ほどの細いひび割れ
  • コンクリートの乾燥収縮が主な原因
  • 構造的な問題に直結しにくい
  • ただし放置すると拡大リスクあり
  • DIY補修が可能な範囲
→ まず様子見・DIY補修も可

構造クラック(幅0.3mm以上)
  • 目視ではっきりわかる幅のひび割れ
  • 地盤沈下・建物の歪みが原因のことも
  • 雨水が浸入し鉄筋腐食が進みやすい
  • 放置すると耐震性が著しく低下
  • 専門家による診断・補修が必須
→ 専門家にすぐ相談を

ひび割れの幅は、市販のクラックスケール(クラック幅測定ゲージ)で測定できます。
ホームセンターで数百円程度で手に入るため、地震後の点検に一枚用意しておくと安心です。

「様子見OK」か「今すぐ専門家」か ― 判断チェックリスト

幅だけでなく、以下の項目も合わせて確認してください。
ひとつでも「あてはまる」があれば、専門家への相談を優先してください。

確認項目 様子見OK 専門家へ
ひび割れの幅が0.3mm未満である
ひび割れの幅が0.3mm以上ある
ひび割れが斜め・X字状に入っている
ひび割れが壁を貫通している、または段差がある
基礎(土台)にひび割れが入っている
ひび割れが日に日に広がっている・増えている
ドアや窓の開閉がスムーズでなくなった
建物が築1981年(昭和56年)以前に建てられた
表面的な細いひびのみで、その他の異常がない

⚠ 様子見OKでも定期的な確認を忘れずに

ヘアークラックであっても、放置すれば構造クラックへと拡大します。2〜3ヶ月に一度は同じ箇所を目視確認し、幅が広がっていないか・新たなひびが増えていないかをチェックする習慣をつけましょう。

ひび割れの形・方向・深さで読む危険シグナル

前のセクションでは「幅0.3mm」という太さの基準をお伝えしました。
しかし、ひび割れの危険度は幅だけでは判断できません。
同じ幅でも、形・方向・深さによって意味がまったく異なります。

特に地震後のひび割れには、建物が大きな力を受けたことを示す形のサインがあります。
このサインを見落とすと、構造的に危険な状態をたいしたことないと誤判断するリスクがあります。

地震が原因のひび割れに見られる3つの特徴的な形

地震の揺れによって建物が受ける力は剪断力(せんだんりょく)と呼ばれます。
この力は壁や柱を斜め方向にねじるように働くため、地震由来のひび割れには以下のような特徴的な形が現れます。

斜めひび

45度前後の角度でまっすぐ伸びるひび割れ

壁面に対して斜め45度前後の方向に入るひびは、地震の剪断力を受けた典型的なサインです。特に壁の中央部や、柱・梁との接合部付近に現れやすい傾向があります。

⚠ 危険度:高 構造的な損傷の可能性があります。専門家への相談を優先してください。

X字状ひび

両方向から斜めひびが交差してX字になる

左右や上下の両方向から地震の力が繰り返し加わったとき、斜めひびが交差してX字(バツ印)状になります。これは地震被害の中でも特に典型的なパターンで、建物が大きな剪断力を複数回受けた証拠です。

⚠ 危険度:非常に高 耐震性が大幅に低下している可能性があります。速やかに専門家の診断を受けてください。

貫通・段差

壁を貫通している、またはひびの両側に段差・ずれがある

表面だけでなく壁の裏側まで貫通しているひびや、ひびの上下・左右で壁面がずれている(段差がある)ケースは、建物の構造部材そのものが損傷・変形していることを意味します。

🚨 危険度:最大 余震による倒壊リスクがあります。建物への立ち入りを最小限にし、至急専門家を呼んでください。

地震のせいに見えて、実は乾燥収縮が原因のひび割れ

地震後に発見したひびが、すべて地震由来とは限りません。
コンクリートやモルタルは乾燥・収縮によって自然にひびが入るため、地震前から存在していたひびを地震でできたと思い込むケースも少なくありません。

以下の箇所に見られるひびは、地震と間違えやすい乾燥収縮由来のパターンです。
形だけで判断せず、地震前からあったかどうかも思い返してみてください。

よく見られる箇所 ひびの特徴 判断のポイント
窓枠・開口部の角 角から斜め方向に伸びる細いひび 幅0.3mm未満・段差なし → 乾燥収縮の可能性大
基礎の換気口周辺 換気口の角から放射状に伸びるひび 幅0.4mm以上なら外力・沈下の可能性あり
柱の表面(打ち放し) 網目状・横方向の細かいひびが複数 柱の下部・梁との接合部のひびは地震の影響を疑う
外壁の広い面 亀甲状(網目状)に無数の細いひびが広がる 幅が均一で細かく、段差がなければ乾燥収縮由来が多い

✅ 見分けのポイント:「段差・ずれ」があるかどうかが最重要

乾燥収縮によるひびはほぼ平面的で、ひびの両側に段差やずれはありません。一方、地震由来の構造的なひびはひびの両側で壁面がわずかにずれていることが多いため、指でひびをなぞったとき両側で高さが違う場合は要注意です。

「静止しているひび」か「進行中のひび」かを見分ける方法

ひびが今も広がり続けているかどうかは、危険度を判断するうえで非常に重要です。
進行中のひびは、建物にかかる力がまだ解消されていないことを意味し、余震のたびにダメージが蓄積するリスクがあります。

📌 自分でできる「ひび進行チェック」の手順

1

ひびの端にマスキングテープを貼る

ひびの先端部分にテープを貼り、日付を書き込んでおきます。テープを貼る位置はひびの端ぴったりに。

2

1〜2週間後に再確認する

テープの端を越えてひびが伸びていれば「進行中」です。変化がなければ静止している可能性が高い。

3

スマホで定点写真を撮影しておく

同じアングル・同じ距離で定期的に写真を撮ると変化が分かりやすくなります。地震保険の申請時にも証拠として役立ちます。

!

ひびが増えている・明らかに広がっているなら今すぐ連絡を

数日のうちに目に見えて変化している場合は、チェック期間を設けている余裕はありません。すぐに専門業者または建築士に連絡してください。

深さはどう判断する?表面だけか構造まで達しているか

ひびの深さは、外から目視するだけでは判断が難しい項目です。
ただし、いくつかのサインから「表面だけか、深くまで達しているか」をある程度推測することができます。

確認できるサイン 表面的なひび
(仕上げ材のみ)
中程度
(下地まで)
深刻
(構造体まで)
ひびの幅 0.3mm未満 0.3〜1mm程度 1mm以上
ひびの両側の段差・ずれ なし ほぼなし あり
反対側(室内側)にも同じひびが見える なし まれにあり あることが多い
ひびから水がにじむ・湿っている なし まれにあり あることが多い
ドア・窓の開閉に違和感がある なし まれにあり あることが多い

⚠ 深さの正確な判断はプロでないと難しい

上記の表はあくまで目安です。表面からの目視では構造体への影響を正確に判断することはできません。深刻に該当するサインがひとつでもあれば、自己判断せずに専門家への相談を優先してください。次のセクションでは、ひびが発生した場所(外壁・基礎・内壁)ごとに、さらに詳しい見方を解説します。

箇所別チェック:外壁・基礎・内壁(クロス)それぞれの見方

ひび割れの危険度は、幅や形だけでなくどこに入ったかによっても大きく変わります。
外壁・基礎・内壁(クロス)では、ひびが持つ意味もリスクレベルもまったく異なります。

地震後の点検では、まず場所を特定してから判断するのが正しい順序です。
このセクションでは、3つの箇所ごとに確認ポイントと危険度の目安を整理します。

① 外壁のひび割れ
② 基礎のひび割れ
③ 内壁・クロスのひび割れ

① 外壁のひび割れ

外壁のひび割れは最も目につきやすい場所です。ただし、外壁は仕上げ材(表面)と構造体(躯体)の2層構造になっているため、表面だけのひびなのか、構造体まで達しているのかで危険度がまったく異なります。

外壁の仕上げ材ごとの特徴と注意点

モルタル
ひびが入りやすい素材。細かい網目状のひびは乾燥収縮が原因のことが多い。幅0.3mm以上・貫通ひびは構造体への影響を疑う。表面をたたいて「ポコポコ」と空洞音がする場合は浮き・剥落のリスクあり。
タイル
タイル自体よりも目地(タイルの継ぎ目)や下地にひびが入ることが多い。タイルが浮いている・欠けているケースは落下リスクがあるため優先的に確認を。タイル同士がずれている場合は下地の損傷を疑う。
サイディング
板材同士の継ぎ目(目地)のシーリング材の劣化・割れが起点になることが多い。ボード自体にひびが入っている場合は下地や構造体へのダメージを確認。継ぎ目が大きく開いている場合は要注意。

確認ポイント 判断 対応
幅0.3mm未満の細いひびのみ 表面的 経過観察・DIY補修も可
幅0.3mm以上のひびがある 要注意 専門家に相談
斜め・X字状のひびがある 危険 速やかに専門家へ
ひびに段差・ずれがある 危険 速やかに専門家へ
タイル・モルタルが浮いている・剥落しそう 危険 立入禁止の措置も検討
室内側にも同じ位置にひびが出ている 非常に危険 至急専門家へ

② 基礎のひび割れ

基礎は建物全体を支える土台です。
ここにひびが入ることは、外壁以上に深刻な意味を持ちます。
基礎のひび割れは、地盤の沈下・建物の不同沈下・地震による剪断力などが原因で発生し、放置すると耐震性が著しく低下します。

また、基礎のひび割れは地震保険の補償対象になる可能性がある箇所でもあります(詳細は地震保険で「ひび割れ」は補償される?で解説)。
地震後は必ず基礎全周を確認してください。

垂直のひび
要注意レベル
コンクリートの乾燥収縮でも発生するが、幅が0.3mmを超えている場合や複数箇所に及ぶ場合は構造的な問題の可能性がある。単独で細い場合は比較的軽度だが、他のひびと組み合わさって現れている場合は要注意。
水平のひび
危険レベル
基礎に横方向のひびが入っている場合、土圧(地盤からの圧力)や地震の横揺れによって基礎が押し曲げられている可能性がある。垂直ひびより深刻なケースが多く、専門家の診断が必須。
斜めのひび
非常に危険レベル
地震による剪断力を強く受けたサイン。基礎全体が歪んでいる可能性があり、建物の耐震性に直結する。地盤の不同沈下(部分的な沈み)が原因のこともある。至急専門家に相談を。
換気口周辺のひび
要確認レベル
換気口の角は応力が集中しやすくひびが入りやすい箇所。乾燥収縮でも発生するが、幅0.4mm以上・深さ5mm以上の場合は外力や沈下の影響を疑う。換気口の形状が歪んでいる場合は特に注意。

🚨 基礎は「幅0.4mm以上・深さ5mm以上」で即専門家へ

外壁よりも基礎のひびは判断基準が厳しくなります。外壁の目安が0.3mmであるのに対し、基礎では幅0.4mm以上または深さ5mm以上が即対応の目安とされています。基礎は地盤・建物全体と連動しているため、小さく見えるひびでも連鎖的な損傷につながるリスクがあります。地震後は必ず基礎を一周確認し、少しでも気になる点があれば専門家に写真を送って判断を仰ぐことをおすすめします。

③ 内壁・クロス(壁紙)のひび割れ

内壁やクロスのひびは、外から見えないぶん見落としがちです。
多くの場合は表面的なもので深刻ではありませんが、場所と形によっては構造的な損傷のサインになることもあります。

ほぼ表面的なケース
(様子見OK)
  • クロスが薄く裂けている・シワになっている
  • 下地ボードの継ぎ目に沿った直線的なひび
  • 細くて短い、一本のひびのみ
  • 触ってもへこまない・硬い

→ クロスの経年劣化・乾燥が原因のことがほとんど

構造的損傷のサインになるケース
(専門家へ)
  • 窓枠・ドア枠の対角線上にひびが走っている
  • 柱との接合部(コーナー)にひびが入っている
  • ひびが複数・広範囲に広がっている
  • 壁が膨らんでいる・押すとたわむ

→ 下地・構造体の損傷や雨水浸入の可能性あり

📍 内壁で特に注意してチェックすべき場所

窓・ドアの四隅から斜めに伸びるひび
開口部の角は力が集中しやすく、地震によって斜め方向のひびが入りやすい箇所。外壁の同じ位置にもひびがある場合は特に要注意。

天井と壁の境界(入隅)のひび・剥がれ
建物が揺れた際に天井と壁が異なる動きをすることで入隅が口を開くことがある。幅が広い・複数箇所に及ぶ場合は構造体の変形を疑う。

柱・間柱との境界のひび
クロスと柱の継ぎ目にひびが入っている場合、柱自体が傾いたり変形している可能性がある。ドアや引き戸の開閉がスムーズでなくなった場合はこのサインと合わせて確認を。

1階と2階の同じ位置に連続するひび
1階の壁と2階の壁の同じ箇所に連続してひびが入っている場合、建物の構造体を縦断するような損傷が生じている可能性がある。

3箇所の危険度と対応をまとめて確認

箇所 様子見OKの目安 専門家へ相談すべき目安 基準の厳しさ
外壁 幅0.3mm未満・段差なし・細いひびのみ 幅0.3mm以上・斜め・貫通・タイル浮き
基礎 幅0.3mm未満・垂直方向・単独のひびのみ 幅0.4mm以上・深さ5mm以上・水平・斜め
内壁・クロス 細いひび・下地ボード継ぎ目沿い・シワのみ 窓枠の対角線上・柱際・複数箇所・湿気あり 低〜中

⚠ 複数箇所にひびが出ている場合は、合算して判断する

外壁・基礎・内壁それぞれ単体では様子見OKのレベルであっても、複数箇所に同時にひびが発生している場合は建物全体に大きな力が加わったことを意味します。単独のひびで判断せず、発見したひびの数・場所・方向を記録して専門家に総合的に見てもらいましょう。

「うちは新耐震だから大丈夫」は本当か? 築年数別のリスク

地震後にひび割れを発見した方から、「でもうちは新耐震基準で建てた家だから、そこまで心配しなくていいですよね?」というお声をよくいただきます。

結論からお伝えすると、「新耐震基準だから安全」は必ずしも正しくありません。
耐震基準はあくまで建てた時点の基準であり、経年劣化・補修履歴・地盤の状況によって、建物の耐震性は竣工時から刻々と変化しています。

まずは日本の耐震基準がどのように変遷してきたかを把握したうえで、ご自宅の築年数がどのリスク帯に該当するかを確認してください。

知っておくべき3つの耐震基準の変遷

日本の耐震基準は大きな地震災害のたびに強化されてきました。
特に重要な分岐点は1981年と2000年の2回です。

〜1981年5月(昭和56年) 旧耐震基準

1978年の宮城県沖地震で多くの建物が倒壊したことを受け、この年に基準が抜本改正されました。それ以前の建物は「旧耐震基準」と呼ばれます。

旧耐震基準の考え方:「震度5程度の地震で建物が崩壊しない」

現行基準と比べて耐震性能が大幅に低く、阪神・淡路大震災(1995年)で倒壊した建物の多くがこの基準で建てられた建物でした。

1981年6月〜2000年5月 新耐震基準(第1世代)

1981年の法改正により「新耐震基準」が誕生。耐震性能が大幅に強化されました。この基準で建てられた建物は阪神・淡路大震災でも被害が少なかったとされています。

新耐震基準の考え方:「震度6強〜7程度の地震でも倒壊しない」

ただし、接合部(柱と梁・土台の金物)の規定が不十分で、2000年以降にさらに強化されています。「新耐震だから安心」と言い切れない理由がここにあります。

2000年6月以降 現行耐震基準(2000年基準)

1995年の阪神・淡路大震災の教訓から、2000年に建築基準法が再改正。木造住宅の接合部に使う金物の種類・配置が明確に規定されました。

2000年基準で強化されたポイント

  • 柱・梁・土台の接合部に使う金物の規格化
  • 地盤調査の実施と基礎形式の明確化
  • 耐力壁の配置バランスの規定強化

※詳しくは国土交通省「住宅・建築物の耐震化について」をご参照ください。

築年数別リスクマップ:あなたの家はどのゾーン?

築年数の目安 該当する基準 主なリスク 優先度
築44年以上
(1981年以前)
旧耐震基準 現行基準より耐震性が大幅に低い。大規模地震で倒壊リスクが高い。 最優先
築25〜43年
(1981〜2000年)
新耐震基準
(第1世代)
接合部の金物規定が不十分。経年劣化も進んでいる可能性が高い。 要注意
築25年未満
(2000年以降)
現行耐震基準
(2000年基準)
基準上は最も高い耐震性。ただし施工品質・地盤・劣化状況によって差が出る。 比較的安心
(油断は禁物)

📋 築年数・耐震基準の確認方法

ご自宅の建築年月日が分からない場合は、以下の書類で確認できます。

  • 登記簿謄本(登記事項証明書):法務局で取得可能。表題部に「新築年月日」が記載されている。
  • 建築確認済証・検査済証:建築時に取得した書類。保管していれば確認日が基準の判断材料になる。
  • 固定資産税の納税通知書:家屋の「建築年」が記載されていることが多い。

2000年基準でも油断できない3つの理由

2000年以降に建てられた建物であっても、以下の3つの要因によって耐震性は竣工時から低下している場合があります。
地震後にひびを発見した場合は、基準年だけで判断しないようにしてください。

理由①

経年劣化によって部材の強度が低下している

コンクリートや木材は時間とともに強度が落ちます。特に防水・シーリングのメンテナンスを怠っていると、雨水の浸入によって内部の腐食・鉄筋の錆びが進行し、耐震性が大幅に低下することがあります。新しい家でもメンテナンス次第で耐震性は変わります。

理由②

地盤の状況によって揺れの大きさが変わる

同じ震度の地震でも、地盤の硬軟によって建物が受ける揺れの大きさは大きく異なります。軟弱地盤(埋め立て地・元水田・元河川敷など)では揺れが増幅されるため、耐震基準を満たしていても想定以上のダメージを受けることがあります。

理由③

施工品質にばらつきがある

耐震基準はあくまで設計上の基準です。施工の精度・使用材料の品質・監理の徹底度によって、同じ基準で建てた建物でも実際の耐震性能には差が生じます。過去に増改築・リフォームをしている場合は、その内容が耐震性に影響していることもあります。

旧耐震基準(1981年以前)の建物はどうすればいい?

旧耐震基準の建物にお住まいの方や、旧耐震の物件を所有する大家さんは、ひび割れの有無にかかわらず耐震診断を受けることを強くおすすめします。

🚨 旧耐震建物の所有者がまず取るべきアクション

1

自治体の無料耐震診断を申し込む

多くの自治体で旧耐震基準の木造住宅を対象に無料または低額の耐震診断を実施しています。まず市区町村の窓口か公式サイトで確認してください。

2

診断結果をもとに耐震補強の計画を立てる

診断の結果、耐震性能が基準を下回っている場合は補強計画を策定します。補強工事にも自治体補助金が使えるケースがあります。

3

ひび割れ補修と耐震補強をセットで依頼する

補修だけ・補強だけで依頼するより、セットで依頼する方が足場代などのコストを抑えられます。専門業者への相談時に両方あわせて確認することをおすすめします。

⚠ 築年数だけで安心・不安を決めないことが重要

耐震基準は建てた時点の最低基準です。その後のメンテナンス状況・地盤・施工品質によって、同じ基準の建物でも実際の耐震性能には大きな差があります。地震後にひびを発見した場合は、築年数に関係なく、ひびの幅・形・場所を確認し、不安があれば専門家に相談するのが最善の判断です。

放置するとどうなる? ひび割れが引き起こす連鎖的な劣化

「このくらいのひびなら、まだ大丈夫だろう」
そう思って数年が経ってしまった、という方は少なくありません。

しかし、ひび割れは放置している間も静かに進行し続けます。
最初は表面的なひびだったものが、雨水・空気・温度変化をきっかけに連鎖的な劣化を引き起こし、気づいたときには大規模な補修が必要な状態になっていることがあります。

このセクションでは放置するとどうなるかを劣化のメカニズムから費用の変化まで、具体的に解説します。

雨水浸入 → 鉄筋腐食 → コンクリート爆裂:連鎖劣化の全体像

ひび割れが引き起こす劣化は、一度スイッチが入ると止まりません。
以下の流れで、建物の内部から壊れていきます。

1

ひびから雨水・空気が浸入する

幅0.3mm以上になると毛細管現象によって雨水がひびの内部に引き込まれます。空気も同時に侵入し、コンクリート内部のアルカリ性が失われる中性化が進行。これが鉄筋腐食の引き金になります。

2

内部の鉄筋が錆び始める

浸入した水と酸素によって鉄筋の表面に錆が発生します。錆は元の鉄の体積の約2〜3倍に膨張する性質があり、コンクリートの内側から強い圧力をかけ続けます。この段階では外から見ても変化がわかりにくいため、気づかず放置してしまうケースが多い。

3

ひびが急速に拡大・新たなひびが増える

鉄筋の膨張圧力によってコンクリートが内側から押し広げられ、最初のひびがさらに拡大します。また、膨張によって新たなひびが周囲に広がり始めます。ここから劣化のスピードが一気に加速します。

4

コンクリートが爆裂・剥落する

膨張圧力に耐えられなくなったコンクリートが外側に向かって爆発的に剥がれ落ちます(爆裂)。この状態になると鉄筋がむき出しになり、構造体の強度が著しく低下。補修費用も大幅に跳ね上がります。

5

構造体の強度が失われ、次の地震で倒壊リスクが高まる

鉄筋の強度低下・コンクリートの欠損によって建物全体の耐震性が大幅に低下します。すでに一度地震を経験した建物は、次の余震や台風でさらにダメージが蓄積されます。最終的には通常では考えられないような小さな外力で崩壊するリスクがあります。

劣化は複利で進む:次の地震・台風のたびにダメージが積み重なる

ひび割れによる劣化が厄介な理由は、直線的ではなく加速度的に進む点にあります。
最初の1〜2年はほとんど変化がなくても、ある時点を超えると劣化のスピードが急激に上がります。

🌧️

雨・湿気

降雨のたびに水がひびに浸入。乾燥と湿潤を繰り返すことで内部の劣化が加速する。

🌡️

気温の変化

夏冬の温度差でコンクリートが膨張・収縮を繰り返し、ひびが少しずつ広がっていく。

🌀

余震・台風

すでにひびが入った状態で揺れや強風を受けると、健全な建物より何倍もダメージを受けやすい。

🧊

凍結・融解

寒冷地ではひびに浸入した水が凍結・膨張を繰り返し、ひびを内側から広げる凍害が起きる。

⚠ 様子見のつもりが、最悪のタイミングで顕在化する

劣化は普段は静かに進んでいます。しかし次の大きな地震・台風・大雨のタイミングで一気に顕在化します。あのとき補修しておけばよかったと後悔しないためにも、ひびを発見したら早めに対処することが重要です。

補修のタイミングで費用が大きく変わる

放置による最大のデメリットのひとつが補修費用の急増です。
早期に対処すれば数万円で済む補修が、放置によって数十万〜数百万円規模の工事になるケースは珍しくありません。

状態・タイミング 必要な補修内容 費用の目安 難易度
ヘアークラック段階
(幅0.3mm未満)
表面のコーキング・シール材充填のみ 数千円〜数万円 DIYも可
構造クラック初期
(幅0.3〜1mm程度)
エポキシ樹脂注入・Uカットシール充填 数万〜20万円程度 専門家へ
鉄筋腐食・ひび拡大
(放置数年〜)
錆処理+断面修復+防錆塗装+表面補修 20〜100万円程度 専門工事
コンクリート爆裂・
構造損傷
(長期放置)
断面修復+耐震補強+外壁全面改修など 100万〜数百万円 大規模工事

※上記はあくまで目安です。建物の規模・被害の範囲・工法・足場の要否などによって実際の費用は変動します。

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木造住宅の場合はさらに注意:腐食・シロアリとの複合リスク

コンクリート造(RC造)だけでなく、木造住宅においても放置の影響は深刻です。
木造の場合、ひびからの雨水浸入は腐食・シロアリ被害という別のリスクも呼び込みます。

腐食(木材の腐朽)

外壁・基礎のひびから浸入した雨水が柱・土台・梁などの木部に到達すると、腐朽菌によって木材が腐食します。腐食した木材は耐力を失い、建物の耐震性を直接低下させます。外からは見えない内部の腐食が進行していることも多く、発見が遅れるケースがあります。

シロアリ被害

湿った木材はシロアリが好む環境です。ひびからの雨水浸入によって木部が湿潤状態になると、シロアリが侵入・繁殖しやすくなります。シロアリは柱・土台を内部から食い荒らすため、外観では被害がわからないまま耐震性が大幅に低下することがあります。

⚠ 「見た目が変わらない」は放置の理由にならない

劣化の多くは外からは見えない内部で進行します。変わっていないから大丈夫という判断が最も危険です。地震後にひびを発見したら、まずDIYでできる応急処置を施しつつ、専門家への相談を早めに検討することを強くおすすめします。

地震保険でひび割れは補償される? 認定基準と申請の手順

地震後にひび割れを発見したとき、地震保険で直せるのでは?と考える方は多いと思います。
結論から言うと、条件を満たせば地震保険でひび割れの補修費用を補償してもらえる可能性があります
ただし、建物の構造・ひびの種類・申請のタイミングなど、いくつかの重要な条件があります。

まず確認:地震保険でひび割れが補償される3つの前提条件

地震保険の申請を検討する前に、以下の3つの前提条件をすべて満たしているかを確認してください。
ひとつでも当てはまらない場合、補償対象外となる可能性があります。

条件①

木造建築である

基礎のひび割れが地震による損害としてカウントされるのは、原則として木造建築のみです。鉄筋コンクリート造(RC造)・鉄骨造の場合、基礎のひびは損害の対象となりません。なお、ツーバイフォー(枠組壁工法)も木造に分類されるため補償対象となります。

条件②

地震・噴火・津波が原因である

ひび割れが地震・噴火・津波によるものと保険会社に認められる必要があります。経年劣化・地盤沈下・施工不良が原因の場合は対象外です。震度が低い(震度1〜2程度)地震では、保険会社が地震原因と認めないケースもあります。

条件③

構造クラックである(ヘアークラックは原則対象外)

幅0.3mm以上・深さ5mm以上の「構造クラック」が補償対象となる可能性が高くなります。髪の毛ほどのヘアークラックは原則として対象外ですが、ヘアークラックでも数が多い場合は認定される可能性がゼロではないため、判断に迷う場合は保険会社に確認してみてください。

⚠ RC造・鉄骨造のオーナーは要注意

マンション・アパートなどRC造・鉄骨造の建物を所有している大家さんは、基礎のひびは地震保険の補償対象にならないことに注意が必要です。ただし、外壁・内壁のひびについては別の基準で評価される場合があります。詳しくは加入している保険会社に直接確認してください。

※地震保険の損害認定基準の詳細は、日本損害保険協会が公式PDFで公開しています。日本損害保険協会「地震保険損害認定基準」(PDF)

保険金はいくら出る? 4段階の認定基準を理解する

地震保険の補償内容は保険会社によらず一律に決まっており、損害の程度によって4段階に認定されます。
損害額がそのまま支払われるわけではなく、認定レベルに応じた割合の保険金が支払われる仕組みです。

ひび割れによる損害は、ひびの数・ひびの幅・ひびの深さ・ひび同士の距離などを鑑定人が総合的に判断します。

認定区分 損害の目安 支払われる
保険金の割合
ひび割れの
該当可能性
全損 建物の損害割合が50%以上、または焼失・流失した床面積が70%以上 100% ほぼなし
大半損 建物の損害割合が40%以上50%未満、または床面積の50〜70%未満が焼失・流失 60% まれ
小半損 建物の損害割合が20%以上40%未満、または床面積の20〜50%未満が焼失・流失 30% 可能性あり
一部損 建物の損害割合が3%以上20%未満(基礎・外壁のひびが複数・一定以上の規模) 5% 最も多い

財務省「地震保険制度の概要」もあわせてご確認ください。

💡 ひび割れで認定される多くのケースは「一部損」

地震後の基礎・外壁のひびで保険金が支払われる場合、ほとんどが一部損(保険金額の5%)の認定です。たとえば地震保険に1,000万円加入していれば50万円が支払われる計算になります。

一部損に認定されるひびの目安は、構造クラック(幅0.3mm以上・深さ5mm以上)が複数箇所に及んでいるケースです。ヘアークラック1〜2本では一部損の基準に達しないことがほとんどですが、数が多い場合は鑑定の対象になりえます。

申請前に必ず知っておくべき2つの期限

地震保険の申請には、見落としやすい重要な期限が2つあります。
地震後はまず被害の記録を優先しながら、早めに保険会社へ連絡することが重要です。

期限① 災害発生日から10日以内

地震・噴火・津波などの災害が発生した日の翌日から10日を経過した後に生じた損害は、その災害が原因と証明することが難しくなり、保険適用外となります。

→ 地震後はすぐに建物全体のひびを確認・記録することが重要です。

期限② 請求期限は原則3年以内

保険法上の請求期限は地震発生から3年以内ですが、保険会社によってはさらに短い期限が設けられているケースもあります。約款を確認し、早めの申請を心がけてください。

→ 大丈夫だろうと後回しにするうちに期限が過ぎるケースが多い。

📌 2回目以降の申請について:同じ建物に再度ひびが発生した場合、1回目の補修が完了していれば2回目の申請が可能です。ただし、72時間以内に発生した2回以上の地震は1回の地震とみなされます。また、1回目のひびが未補修のままで大きくなった場合は、1回目で支払済の保険金を差し引いた損害認定になる可能性があります。

申請の流れと写真記録の重要性

地震保険の申請をスムーズに進めるために最も重要なのが被害写真の記録です。
鑑定人が現地調査に来るまでに時間がかかることもあるため、地震直後の状態を写真で残しておくことが申請の成否を左右します。

📷 地震後すぐに撮影すべき被害写真のポイント

ひびの全体像がわかる引き画像と、ひびの幅・深さがわかる寄り画像の両方を撮る

定規・クラックスケールをひびの横に置いて幅がわかるように撮影する

外壁・基礎・内壁など複数箇所を漏れなく撮影し、建物のどの面のどの位置かがわかるようにする

スマホの撮影日時が記録される機能を活用し、地震当日〜翌日以内に撮影した証拠を残す

補修前の状態を必ず撮影。応急処置をする前に記録することが最優先

📋 地震保険 申請の流れ(5ステップ)

1

保険会社に電話・WEBで連絡する

契約者氏名・保険証券番号・被害の状況(ひびの場所・数・大きさ)を伝える。地震後はできるだけ早く連絡することを優先してください。

2

保険会社から必要書類・案内が届く

連絡後、保険金請求書や手続きの案内が郵送またはメールで届きます。内容をよく確認しながら書類を準備してください。

3

必要書類を提出する

保険金請求書・修理費用の見積書・被害状況がわかる写真などを提出します。写真は撮影日時が確認できる状態で提出できると理想的です。

4

鑑定人による現地調査

保険会社が手配した鑑定人が現地に来てひびを確認・調査します。ひびの数・幅・深さ・場所などをもとに損害割合が算定され、認定区分(全損〜一部損)が決定されます。

5

保険金が振り込まれる

認定区分と保険金額が確定し次第、指定口座に保険金が入金されます。支払いまでの期間は保険会社・混雑状況によって異なりますが、大規模地震直後は鑑定の依頼が殺到するため、早めの連絡が重要です。

地震保険が使えないケースと、火災保険が使える場合

以下のケースは地震保険の対象外となります。
ただし、原因によっては火災保険で補償される可能性があります。

ひびの原因 地震保険 火災保険 備考
地震・噴火・津波による損害 ○ 対象 × 対象外 地震保険に加入が必要
大雪・急激な気温低下による収縮 × 対象外 △ 可能性あり 補償内容による
水災による地盤沈下 × 対象外 △ 可能性あり 水災補償の有無による
車の衝突・外部からの衝撃 × 対象外 △ 可能性あり 偶発的損害特約による
経年劣化・乾燥収縮 × 対象外 × 対象外 自己負担での補修が必要
施工不良・設計ミス × 対象外 × 対象外 施工業者への請求を検討

⚠ 地震保険に入っていない場合は火災保険の適用範囲を確認しよう

地震保険に未加入の場合でも、ひびの原因によっては火災保険の補償対象になる可能性があります。地震以外の原因かもしれないと感じる場合は、まず加入している保険会社に状況を説明して相談してみてください。

大家・オーナーが知っておくべき管理責任と緊急対応フロー

地震後、入居者から「外壁にひびが入っています」「基礎が割れているようです」と連絡が入った。
そんな状況に直面した大家・オーナーの方は、まず何をすべきでしょうか。

「とりあえず様子見でいいか」「業者に頼むにしても来週でいいか」

そう判断する前に、ひとつ知っておいてほしいことがあります。
建物の管理責任は法律で明確に定められており、対応が遅れた場合に損害賠償責任を問われるリスクがあるということです。

このセクションでは、大家・オーナーが知っておくべき法的責任の基礎知識と、入居者から連絡を受けた際の緊急対応フローを整理します。

まず知っておくべき工作物責任とは

建物の管理者(大家・オーナー)には、民法上の工作物責任(民法717条)が課されています。
これは、建物の設置・管理に問題があることによって他人に損害を与えた場合、その建物の占有者や所有者が損害を賠償する責任を負うという規定です。

📋 民法717条(工作物責任)のポイント

第一次的責任は「占有者(管理会社・入居者など)」
建物の日常的な管理を行う占有者が損害防止に必要な注意を怠った場合、まず占有者が責任を負います。

占有者が免責される場合は「所有者(オーナー)」が責任を負う
占有者が相当の注意を払っていた場合でも、所有者は免責されません。所有者の責任は無過失責任であり、注意を払っていたかどうかにかかわらず賠償責任を負う可能性があります。

「知らなかった」は免責理由にならない
ひび割れの存在を把握していなかった場合でも、定期的な点検・管理を怠っていたとみなされれば責任を問われます。地震後に確認を怠り、その後入居者が負傷した場合などは特に問題になりえます。

🚨 放置した場合に問われうる具体的なリスク

外壁・タイルのひびからコンクリート片が剥落し、入居者・通行人がケガをした場合

ひびから雨水が浸入し、入居者の家財が水濡れ被害を受けた場合

余震によって建物が損傷し、入居者が避難を余儀なくされた場合

修繕義務を怠ったことを理由に、入居者から賃料減額・契約解除を求められた場合

今日中に動くべきかを判断する緊急チェックリスト

入居者から連絡を受けたとき、まず判断すべきは緊急性があるかどうかです。
以下のチェックリストで、当日対応すべきレベルかを確認してください。

確認項目 判断
外壁・基礎に幅1mm以上の大きなひびがある 🚨 当日対応
コンクリート・タイルが浮いている・剥落しそう 🚨 当日対応
ドア・窓が開閉できない・著しく歪んでいる 🚨 当日対応
ひびから水漏れ・雨漏りが発生している 🚨 当日対応
建物が傾いている・床に著しい傾斜がある 🚨 当日対応
外壁に幅0.3〜1mm程度のひびが複数ある ⚠ 48時間以内
基礎にひびがあるが、幅・深さが小さい ⚠ 48時間以内
内壁・クロスの細いひびのみ(段差・水漏れなし) ✓ 1週間以内に確認
幅0.3mm未満のヘアークラックのみ ✓ 経過観察・記録

迷ったら「当日対応」を選ぶのが原則です。後からやはり危険だったと判明した場合、対応が遅れた事実が管理義務違反の根拠になりえます。

入居者からの連絡〜業者手配までの実務フロー

入居者からひびを発見したと連絡を受けてから、補修業者を手配するまでの実務的な流れを時系列で整理します。

1

入居者への一次連絡(30分以内を目安に)

連絡を受けたら、まず入居者の安全を確認します。以下の内容を伝えてください。

  • 確認・対応に動いていることを伝え、不安を和らげる
  • 「ひびの箇所・幅・形状がわかる写真を撮影しておいてほしい」と依頼する
  • 剥落リスクがある箇所の下や周辺には近づかないよう伝える
  • 緊急性が高い場合は、必要に応じて避難・別室への移動を案内する

2

現地確認または写真での状況把握(当日〜翌日)

可能であれば現地に赴き、以下を確認してください。難しい場合は入居者に送ってもらった写真で判断します。

  • ひびの幅・形状・箇所(外壁・基礎・内壁)を確認する
  • 剥落・崩落の恐れがある箇所がないかを確認する
  • 雨水浸入・水漏れの有無を確認する
  • ドア・窓の開閉に異常がないかを確認する
  • 確認した内容・日時を記録しておく(後の証拠になる)

3

応急措置の実施(剥落・浸水リスクがある場合)

専門業者が来るまでの間に最低限の応急措置を行います。

  • 立入禁止措置:剥落リスクのある箇所の下にコーンや立入禁止テープを設置する
  • 雨水浸入の応急処置:防水テープやブルーシートで一時的に塞ぐ
  • 入居者への周知:危険箇所の場所と注意点を文面で通知する(LINEや書面)

4

地震保険会社への連絡(可能な限り早く)

地震保険に加入している場合、被害確認後できるだけ早く保険会社に連絡します。

  • 補修前の状態の写真が保険申請に不可欠(補修後では申請が困難になる)
  • 大規模地震後は鑑定依頼が殺到するため、早めの連絡が優先される

5

補修業者への依頼・見積もり(緊急性に応じて当日〜数日以内)

緊急性の判断をもとに、補修業者に連絡・手配します。

  • 剥落・水漏れなど緊急性が高い場合は当日〜翌日に対応できる業者を優先する
  • 複数業者から見積もりを取ることが理想だが、緊急時は安全確保を最優先に
  • 見積書・工事内容・保証の範囲を書面で確認してから発注する
  • 補修完了後、入居者に報告・完了を通知する

オーナーが必ず残すべき対応記録

万が一、後から入居者とのトラブルや賠償請求が発生した際に、オーナーが適切に管理・対応していた証拠となるのが対応記録です。
面倒でも、以下の記録を残す習慣をつけてください。

📷 写真・動画
  • ひびの箇所・幅・形状(発見時)
  • 応急措置の状況
  • 補修前・補修中・補修後
  • 撮影日時が確認できる状態で保存
📝 連絡記録
  • 入居者からの連絡日時・内容
  • オーナーから入居者への返答内容
  • 業者への連絡・手配日時
  • 保険会社への連絡日時
📄 書類
  • 業者の見積書・工事明細書
  • 工事完了書・保証書
  • 保険申請に関する書類一式
  • 入居者への通知文(書面またはメール)

地震が来てから動くでは遅い:平時の定期点検が最大の防御

工作物責任において定期的に点検・管理していたという事実は、オーナーにとって重要な防御になります。
地震後の対応だけでなく、平時から定期点検を行い、その記録を残しておくことが、法的リスクを最小化する最善の方法です。

点検の種類 推奨頻度 確認ポイント
目視点検(自主) 年2回以上
(地震後は随時)
外壁・基礎のひびの有無、タイル・モルタルの浮き、雨樋の状態
専門家による点検 3〜5年に1回
(旧耐震は頻度増やす)
構造体の損傷・劣化状況、耐震性能の確認
大規模地震後の
臨時点検
地震後できるだけ早く
(遅くとも10日以内)
全箇所の外壁・基礎・内壁のひびの有無、剥落リスク、水漏れの有無

⚠ 入居者が言ってこないから大丈夫は危険な思い込み

入居者がひびに気づいていない・報告をためらっている場合もあります。地震後はオーナー側から積極的に状況確認の連絡を入れ、必要であれば現地を確認する姿勢が重要です。能動的な管理行動が、トラブル防止と入居者との信頼関係の両方に直結します。

DIYでできる応急処置とやってはいけないこと

地震後にひびを発見したとき、業者が来るまでの間に自分で何かできることはないかと思う方は多いと思います。
実際、ヘアークラック程度であればDIYで表面を補修することは可能ですし、雨水浸入を一時的に防ぐ応急措置は早いほど良いです。

ただし、DIYにはやってはいけない範囲が明確に存在します
誤った方法で補修をすると、内部の劣化を見えにくくしたり、水分を閉じ込めてかえって悪化させるリスクがあります。

このセクションではDIYで対応できることと絶対にやってはいけないことを明確に整理します。

DIYに着手する前に:これを確認してから始める

DIY補修を始める前に、以下の3つを必ず確認してください。
どれかひとつでも該当する場合は、DIYではなく専門家への相談を優先してください。

🚨 DIYをやめて専門家へ連絡すべき3つのケース

ひびの幅が0.3mm以上ある(構造クラック)
表面を塗り固めても内部の損傷は進行し続けます。専門工法による根本補修が必要です。

基礎(土台)にひびが入っている
基礎のひびはDIYの適用範囲外です。構造的な影響を専門家が診断する必要があります。

ひびに段差・ずれがある、または貫通している
建物の構造体に変形が生じている可能性があります。DIYでは対処できません。

✅ DIY応急処置が有効な範囲

  • 幅0.3mm未満のヘアークラック(外壁の表面のみ)
  • 内壁・クロスの細いひびや破れ(構造体に影響のない表面的なもの)
  • 構造クラックであっても、専門家が来るまでの雨水浸入を防ぐ一時的な応急処置

ヘアークラック(幅0.3mm未満)のDIY補修手順

ヘアークラックに限っては、市販のひび割れ補修材を使ったDIY補修が可能です。
ただし、あくまで表面を保護して雨水浸入を防ぐことが目的であり、根本的な補修ではないことを前提に行ってください。

🛠️ 用意するもの(ホームセンターで入手可能)

コーキング材
(外壁用・弾性タイプ)
エポキシ系
ひび割れ補修材
マスキングテープ
ブラシまたは
エアダスター
ヘラ・スパチュラ
ウエス・雑巾

1

【清掃】ひびの周辺をしっかり掃除する

ブラシやエアダスターで、ひびの内部と周辺の砂・埃・コケ・旧コーキング材の残りをきれいに除去します。汚れが残ったまま補修材を充填しても密着せず、すぐに剥がれます。水分がある場合は十分乾燥させてから作業してください。

2

【養生】マスキングテープでひびの両側を保護する

ひびの両端から5〜10mm程度の位置にマスキングテープを貼ります。補修材がはみ出した部分を仕上げでふき取るための準備です。テープがまっすぐ貼れると仕上がりがきれいになります。

3

【充填】補修材をひびに充填する

コーキング材またはエポキシ系補修材をひびに沿ってゆっくりと充填します。ひびの内部まで入り込むよう、少し力を込めながら押し込んでください。一度に大量に入れず、少しずつ充填して空気が入らないようにするのがポイントです。

4

【仕上げ】表面をならしてテープを除去する

ヘラやスパチュラで充填した補修材の表面をなめらかにならします。補修材が完全に固まる前にマスキングテープをゆっくりはがし、はみ出た補修材をウエスでふき取って仕上げます。

5

【確認・乾燥】十分に乾燥させて仕上がりを確認する

製品ごとに異なりますが、一般的なコーキング材は表面硬化まで1〜2時間、完全硬化まで24時間程度かかります。乾燥中は雨に当てないようにしてください。乾燥後、補修箇所に浮きや剥がれがないかを確認して完了です。

補修材は「外壁用・弾性タイプ」を選ぶこと。内装用や硬質タイプは外壁の温度変化による膨張・収縮に追従できず、すぐに剥がれます。購入時に用途を確認してください。

やってはいけないDIY補修:逆効果になる5つのケース

善意でおこなったDIYが、かえって建物の劣化を加速させることがあります。
以下の5つは特に注意が必要なやってはいけない補修です。

NG①

構造クラックに表面だけ塗り固める

幅0.3mm以上の構造クラックに対して、コーキング材や塗料で表面だけを塗り固めるのは最も危険なDIYです。内部への水の浸入は防げず、むしろ内部に入った水分が蒸発できなくなり、鉄筋の腐食・コンクリートの劣化が加速します。

→ 表面がきれいに見えても内部は悪化し続ける。専門工法(エポキシ注入など)が必要。

NG②

基礎のひびをDIYで塞ぐ

基礎のひびは建物全体の構造に関わります。市販の補修材で表面を埋めても強度の回復にはなりません。自己満足にとどまるだけでなく、専門家の診断で「既に補修済み」と判断されて詳細な状況が把握しにくくなるデメリットもあります。地震保険の申請にも影響する可能性があります。

→ 基礎はDIYの範囲外。補修前に必ず専門家の診断と保険申請を先行させること。

NG③

補修材を重ね塗りして「厚く塗れば大丈夫」とする

補修材を厚く塗ることで強度が増すわけではありません。表面だけが厚くなり、下地との密着が悪くなって早期に剥離するリスクが高まります。また、厚塗りした補修材が固まると、温度変化で外壁が膨張・収縮した際に補修箇所周辺に新たなひびを誘発することがあります。

→ 補修材は規定量・規定厚みを守って使用すること。

NG④

地震保険申請前に補修を完了させる

地震保険の申請には、補修前の被害状況の写真・証拠が必要です。DIYで補修を完了させてしまうと、鑑定人が被害を確認できなくなり、保険金が下りない・減額されるリスクがあります。応急処置(ブルーシート・防水テープ)は問題ありませんが、本格的な補修は保険申請・鑑定が完了してから行うのが原則です。

→ 本格補修は保険申請・鑑定完了後に行う。応急処置の写真も必ず撮影しておく。

NG⑤

高所のひびを脚立・はしごで無理に補修しようとする

地震後は地盤が不安定になっているケースがあります。平時以上に脚立・はしごが転倒しやすい状態のため、高所作業は非常に危険です。2階以上の外壁や軒天のひびは、DIYで対処しようとせず必ず専門業者に依頼してください。

→ 高所作業は専門業者に任せる。二次災害を防ぐことが最優先。

DIY応急処置の後に必ずやること

DIYはあくまで雨水浸入を一時的に防ぐ応急処置です。
以下の3点を応急処置後に必ず実施してください。

① 補修前後の写真を保存する

応急処置の前と後の状態を必ず撮影して保存してください。地震保険申請・専門家への説明・後のトラブル対応のすべてに役立ちます。撮影日時が記録される設定で保存することを忘れずに。

② ひびの進行を定期的に確認する

DIYで応急処置をした箇所でも、2〜4週間後に補修材の浮き・剥がれ・ひびの再拡大がないかを確認してください。進行が見られる場合は専門家への相談を早める必要があります。

③ 専門家による診断を受ける

ヘアークラックで応急処置が成功していても、その後必ず専門家の診断を受けてください。目視では確認できない内部の損傷・劣化の進行を正確に把握するためです。大丈夫そうだから省略が後のトラブルにつながります。

DIY応急処置のOK・NGをまとめて確認

状況・作業内容 DIY可否 理由・注意点
幅0.3mm未満のヘアークラックをコーキングで塞ぐ ○ OK 外壁用弾性コーキング材を使用。手順通りに実施すれば有効。
ひびの上にブルーシート・防水テープで一時的に覆う ○ OK 雨水浸入の応急処置として有効。補修前の写真を先に撮ること。
クロスの細いひびを内装用パテで補修する ○ OK 表面的なクロスの補修のみ。下地に異常がある場合は不可。
幅0.3mm以上の構造クラックをコーキングで塞ぐ ✗ NG 内部劣化が隠れて進行する。専門工法が必要。
基礎のひびに補修材を充填する ✗ NG 構造的な影響あり。保険申請にも支障が出る可能性あり。
保険申請前に本格補修を完了させる ✗ NG 鑑定人が被害確認できず、保険金が減額・不支給になるリスク。
2階以上の高所での補修作業 ✗ NG 地震後の地盤不安定・転落リスク。専門業者に依頼する。

⚠ DIY補修は専門家への相談を省略する理由にはならない

DIYで応急処置がうまくいっても、補修できたから大丈夫と専門家への相談をやめてしまうのは禁物です。ひびはあくまで建物が受けたダメージの表れであり、表面を塞いでも内部の状態は変わりません。

プロに依頼する補修工法と費用の目安

DIYで対応できる範囲を超えたひび割れは、専門業者によるプロ補修が必要です。
ひとくちに補修といっても、ひびの幅・深さ・場所・範囲によって適切な工法はまったく異なります。

工法を間違えると、表面はきれいに見えても内部の劣化が進行し続けるリスクがあります。
このセクションでは状況に応じてどの工法を選ぶべきか、費用はどれくらいかかるかを、業者への相談前のリテラシーとして整理します。

補修工法の全体像:ひびの状態で工法が変わる

プロが行うひび割れ補修工法は、大きく「注入系」「充填系」「補強系」「面補修系」の4つに分類されます。
まず全体像を把握してから、詳細を確認してください。

ひびの状態 推奨工法 費用の目安 緊急度
幅0.3mm未満
(ヘアークラック)
シール工法・塗装補修 700円/m〜
数万円〜
幅0.3〜1mm程度
(構造クラック初期)
エポキシ樹脂注入工法
Uカットシール充填工法
1,400円/m〜
数万〜20万円
幅1mm以上・深い
(構造クラック重度)
Uカットシール充填工法
炭素繊維シート補強工法
20万〜100万円程度
広範囲・外壁強度に問題
(大規模損傷)
外壁張り替え・
カバー工法
80万〜230万円程度 最高

各補修工法の詳細と費用

工法①
シール工法(ヘアークラック向け)

ひびの表面にコーキング材(シーリング材)を充填して塞ぐ、最もシンプルな補修工法です。幅0.3mm未満のヘアークラックに適しており、弾力性があるため外壁の微細な動きに追従できます。

適した状況

幅0.3mm未満の細いひび。経年劣化・乾燥収縮によるヘアークラックへの対応。

費用の目安

700円/m〜(スポット補修で1万〜5万円程度)
※高所の場合は別途足場代が必要

注意点

構造クラックへの適用は不可。シーリングが経年劣化するため定期的な再補修が必要。

工法②
エポキシ樹脂注入工法(構造クラック初期〜中程度向け)

ひびの内部に低粘度のエポキシ樹脂を注入して固化させる工法です。コンクリート・モルタルの内部深くまで樹脂が浸透し、ひびを内部から一体化させます。構造クラックに対して最も根本的な補修効果が得られる工法のひとつです。

適した状況

幅0.3〜1mm程度の構造クラック。外壁・基礎のひびへの根本補修。鉄筋腐食が進行していない段階での対処。

費用の目安

注入1か所あたり数千円〜1万円程度。複数箇所ある場合は数万〜20万円程度が目安。

特徴・メリット

コンクリートと同等以上の強度を回復できる。表面を大きく傷つけずに施工できる。

工法③
Uカットシール充填工法(外壁の中〜大クラック向け)

ひびに沿ってカッターやグラインダーでU字(またはV字)に溝を掘り、内部を清掃してからシーリング材や補修モルタルを充填する工法です。ひびの表面だけを塞ぐシール工法と異なり、ひびの奥まで確実に充填できるため、より高い防水性・耐久性が得られます。

適した状況

幅0.3mm以上の外壁・モルタルの構造クラック。雨水浸入が懸念される幅広のひびへの対応。

費用の目安

1,400円/m〜。範囲によって数万〜20万円程度が目安。足場が必要な場合は別途。

特徴・メリット

シール工法より充填深度が深く耐久性が高い。施工後に塗装を組み合わせると美観も回復できる。

工法④
炭素繊維シート補強工法(耐震補強が必要な箇所向け)

高強度の炭素繊維シートをエポキシ樹脂で貼り付け、コンクリートや基礎を外側から補強する工法です。単なるひびの補修にとどまらず、構造体の強度・耐震性を向上させる効果があります。基礎の水平ひびや、剪断力による損傷が大きい箇所に特に有効です。

適した状況

基礎の水平ひび・剪断ひびへの対応。耐震補強が必要と判断された箇所。鉄筋腐食が進んだ基礎の補強。

費用の目安

施工箇所・面積によって異なるが、数十万〜100万円程度が目安。他の工法との組み合わせが多い。

特徴・メリット

軽量で建物荷重をほとんど増やさない。鉄の約10倍の引張強度を持つ炭素繊維で構造体を強化。

工法⑤
外壁全面塗装(ヘアークラック多数・美観回復向け)

ヘアークラックが外壁全面に広がっている場合や、スポット補修後の美観統一を図る場合に行う全面塗装です。弾性塗料(ソフトフィラー)を使用することで、塗膜がひびの動きに追従し、再発を抑制する効果があります。

適した状況

ヘアークラックが多数ある外壁全体の補修。スポット補修後の見た目の統一。長期的なひび割れ再発防止。

費用の目安

2階建て住宅で80万〜150万円程度(塗料・足場・高圧洗浄・養生を含む)。塗料グレードで変動。

特徴・メリット

外壁全体をリフレッシュできる。フッ素・無機塗料なら耐用年数15〜20年以上。ひびの再発防止効果も期待できる。

工法⑥
外壁張り替え・カバー工法(広範囲損傷・強度不足向け)

外壁のひびが広範囲に及び、強度面での問題が認められる場合は、外壁材そのものを交換・追加する工法が必要になります。張り替えは既存外壁を撤去して新しい外壁材を施工、カバー工法は既存外壁の上に新しい外壁材を重ねて施工します。

外壁張り替え

  • 既存外壁を撤去して新設
  • 下地の状態も同時に確認・補修できる
  • 構造クラックへの根本対応が可能
  • 30坪住宅で150万〜230万円程度
  • アスベスト含有の場合は別途撤去費用

カバー工法(上張り)

  • 既存外壁の上から新外壁材を重ねる
  • 撤去費用が不要でコストを抑えられる
  • 軽量な金属系サイディングが一般的
  • 30坪住宅で160万〜220万円程度
  • 重量増加で耐震性が低下する可能性あり
⚠ 構造クラックがある場合のカバー工法は、ひびを隠すだけで強度は回復しません。専門家の診断で工法を慎重に選択してください。

費用が変わる4つの変動要因

補修費用の目安を提示しましたが、実際の費用は以下の4つの要因によって大きく変動します。
見積もりを取る前に把握しておくと、金額の妥当性を判断しやすくなります。

📐

ひびの範囲・面積

ひびの本数・長さ・面積が多いほど費用は増加。スポット補修か全面補修かで大きく変わる。

🏗️

足場の要否

2階以上のひびには足場が必要。足場代だけで10万〜30万円程度加算される場合がある。

🧱

外壁材の種類

モルタル・サイディング・タイル・RC造で適用できる工法・材料費が異なる。タイルは特に高額になりやすい。

🔬

鉄筋腐食・下地の状態

内部の鉄筋が腐食している場合は錆処理・断面修復が追加で必要になり、費用が大幅に増加する。

安い業者に注意すべき理由と悪質業者の見分け方

地震後は被害を受けた住宅を狙った悪質業者が増加する傾向があります。
「無料で点検します」「今日中に直せます」「格安で全部やります」といった勧誘には慎重に対応してください。

⚠ 応急処置止まりの補修と根本補修の違い

悪質業者に多いのが、構造クラックに対してコーキングを表面に塗るだけの見た目だけの補修です。費用は安く見えますが、内部の劣化は進行し続け、数年後にさらに大きな補修が必要になります。適切な工法(エポキシ注入・Uカット充填など)で根本から補修した場合と比較して、長期的には割高になるケースがほとんどです。

📋 信頼できる業者を選ぶためのチェックポイント

見積書が項目ごとに明細で提示されている
「一式〇〇円」だけの見積書は要注意。工法・材料・数量・単価が明記されているかを確認する。

建設業許可・施工管理技士などの資格・許可を持っている
外壁補修・防水工事には専門知識が必要。有資格者が在籍しているかを確認する。

複数の業者から相見積もりを取っている
1社だけの見積もりでは適正価格かどうかわからない。最低でも2〜3社に依頼して比較する。

補修の工法・理由を丁寧に説明してくれる
なぜこの工法なのか、他の工法との違いは何かを明確に説明できる業者を選ぶ。

施工後の保証内容が書面で明示されている
補修工事には保証期間の明示が重要。口約束だけでなく保証書の発行を確認する。

「今日だけの特別価格」「すぐ決めないと損」などの営業トーク
焦らせて即決させようとする業者は要注意。信頼できる業者は即決を迫らない。

訪問営業で「近くで工事中だったので」という飛び込み勧誘
地震後に増える悪質業者の典型的な手口。突然の訪問勧誘には応じないのが原則。

💡 補修と耐震補強はセットで相談するとコストを抑えられる

ひびの補修だけでなく耐震補強も検討している場合、同じタイミング・同じ業者にセットで依頼すると足場費用を共用できるため、個別に依頼するより総コストを抑えられます。補修の相談時に耐震補強も合わせて検討したいと伝えておくとスムーズです。

ひび割れ補修だけで終わらせない 次の地震に備える耐震補強の選択肢

ひび割れを補修しても、それはあくまで今あるダメージを修復したに過ぎません。
地震のたびに同じダメージを繰り返さないためには、耐震補強によって建物そのものの強さを底上げすることが根本的な対策になります。

耐震補強は大がかりで費用も高いというイメージをお持ちの方も多いと思いますが、実際には住みながら施工できる工法も多く、自治体の補助金を活用することで費用を大幅に抑えられるケースがあります。

補強の前に耐震診断から始める

耐震補強は、まず耐震診断によって建物の現状の耐震性能を把握することから始まります。
診断なしに補強工事を行っても、どこをどれだけ補強すべきかが不明確になり、費用対効果が下がります。

📋 耐震診断の流れ(一般的な木造住宅の場合)

1

自治体の耐震診断窓口に申し込む

市区町村の建築担当窓口、または公式ウェブサイトから申し込みます。「耐震診断 ○○市」で検索すると窓口が見つかります。

2

建築士による現地調査・診断

自治体が手配した建築士(または登録された耐震診断士)が現地に来て、建物の図面・構造・老朽化の状況などを調査します。通常2〜4時間程度。

3

診断結果のレポートを受け取る

「上部構造評点」という数値で耐震性が示されます。評点1.0以上が耐震基準を満たしている目安です。1.0未満の場合、補強工事の検討が推奨されます。

4

診断結果をもとに補強計画を策定

結果に基づいて補強が必要な箇所・工法・費用の見積もりを取ります。補強工事にも補助金が使えるケースがあります。

耐震診断の費用目安
  • 自治体の補助制度あり:無料〜数万円
    多くの自治体で旧耐震基準(1981年以前)の木造住宅を対象に費用を全額または一部負担。
  • 民間の建築士に直接依頼:5万〜10万円程度
    補助対象外の建物・新耐震基準の建物は自己負担での診断になる。
補助金が使える主な条件
  • 1981年(昭和56年)以前に建築された木造住宅
  • 自己居住用の住宅(賃貸・空き家は対象外のことが多い)
  • 各自治体が定める申請期間内に申し込んでいる
  • 固定資産税の滞納がないなど自治体ごとの要件を満たす

→ まず「お住まいの市区町村名+耐震診断補助」で検索を

📊 上部構造評点の見方(木造住宅の場合)

0.7未満

倒壊する可能性が高い

0.7〜1.0未満

倒壊する可能性がある

1.0〜1.5未満

一応倒壊しない

1.5以上

倒壊しない

主な耐震補強工法を「住みながら施工できるか」軸で比較

耐震補強工法はさまざまありますが、住宅オーナーにとって気になるのが工事中も住み続けられるかどうかという点です。
工法ごとに生活への影響度が異なるため、以下を参考にして専門家との相談に臨んでください。

工法①
耐力壁の追加・補強
住みながら ○

耐震性能を高める最も基本的な方法です。建物の壁に筋交い(ブレース)や構造用合板を追加して、水平力に抵抗できる耐力壁を増やします。既存の壁の内側に施工するため、大規模な解体が不要で室内に住みながら施工できます。

費用目安

1箇所あたり15万〜30万円程度。建物全体で100万〜200万円程度が多い。

向いている建物

木造住宅全般。壁量が不足していると診断された建物。

工法②
接合部の金物補強
住みながら ○

柱と梁・柱と土台の接合部に専用の金物(ホールダウン金物・筋交いプレートなど)を追加する工法です。2000年基準以前の建物は接合部の金物規定が甘かったため、この補強が特に有効です。壁を部分的に開口して施工するため、住みながらでも対応できます。

費用目安

1箇所あたり5万〜15万円程度。必要箇所数によって変動。

向いている建物

1981〜2000年築の木造住宅。金物規定が弱い旧規格の建物。

工法③
基礎の補強(布基礎への鉄筋コンクリート増打ち)
住みながら △

既存の基礎の外側または内側に新たな鉄筋コンクリートを打ち増しして基礎を厚くする工法です。地震後にひびが入った基礎の補強・修復にも対応できます。床下作業が伴うため、一時的に一部の部屋が使えなくなる場合があります。

費用目安

基礎の全周補強で100万〜200万円程度。範囲・状態によって変動。

向いている建物

無筋コンクリート基礎・布基礎の旧耐震建物。基礎のひびが多い建物。

工法④
鉄骨ブレース補強
住みながら △

鉄骨製のブレース(斜め材)を建物の外部または内部に設置して耐震性を高める工法です。特に外付け鉄骨フレームは建物の外側から補強するため、室内工事が最小限で済む点が特徴です。旧耐震建物・築年数の古い建物に幅広く適用できます。

費用目安

外付けフレーム1箇所あたり60万〜150万円程度。設置数によって変動。

向いている建物

室内への影響を最小化したい場合。RC造・木造どちらにも対応可能。

工法⑤
制震ダンパーの設置
住みながら △〜✗

壁の内部や床下にダンパー(振動吸収装置)を設置して、地震の揺れエネルギーを吸収・軽減する工法です。耐震補強と組み合わせることで、繰り返しの余震にも強い建物にすることができます。施工箇所によっては一時退去が必要な場合があります。

費用目安

ダンパー1本あたり10万〜30万円程度。複数設置で50万〜200万円程度。

向いている建物

耐震基準はほぼ満たしているが、繰り返し余震への備えを強化したい建物。

工法 住みながら施工 費用の目安 主な対象
耐力壁の追加・補強 ○ 可能 100万〜200万円程度 木造全般
接合部の金物補強 ○ 可能 数万〜数十万円 1981〜2000年築
基礎の補強(増打ち) △ 部分的に可 100万〜200万円程度 旧耐震・基礎ひびあり
鉄骨ブレース補強 △ 外付けなら可 60万〜150万円/箇所 木造・RC造
制震ダンパーの設置 △〜✗ 箇所による 50万〜200万円程度 耐震基準はほぼ満たす建物

補修と補強をセット依頼するメリット

ひび割れ補修と耐震補強を別々のタイミングで依頼すると、費用・手間・工期がそれぞれにかかります。
同じタイミングでセットで依頼することには、実務的に大きなメリットがあります。

1

足場費用を共用できる

外壁補修・耐震補強どちらも足場が必要な場合、同時施工であれば足場費用が1回分で済みます。足場代は10万〜30万円程度かかるため、別々に依頼すると2倍の費用になります。

2

工事中の生活への影響が1回で済む

補修と補強を別々に施工すると、足場設置・騒音・養生の手間が2回発生します。セット依頼であれば日常生活への影響を最小限に抑えられます。

3

補修→補強の順番で根本から解決できる

既存のひびを補修してから耐震補強を行うことで、損傷を修復した状態から強化できます。ひびが残ったまま補強しても、劣化の進行は止まりません。

4

補助金の申請をまとめて行える

補修費用と補強費用をまとめて見積もり・申請することで、補助金の申請手続きが1回にまとまります。補助金制度によっては補修と補強のセットを条件としているものもあります。

耐震補強工事の補助金・優遇制度を活用する

耐震診断と同様に、耐震補強工事にも国・自治体の補助金制度が用意されています。
旧耐震基準の建物であれば、工事費用の一部を補助してもらえる可能性があります。

制度の種類 概要 補助の目安
自治体の耐震改修補助金 旧耐震基準の木造住宅を対象に補強工事費の一部を補助。内容は自治体によって異なる。 工事費の1/2〜2/3程度
上限100万〜150万円程度が多い
耐震改修促進税制
(所得税控除)
一定の耐震改修工事を行った場合、所得税から最大25万円を控除できる国の制度。 最大25万円の所得税控除
固定資産税の減額措置 耐震改修工事完了翌年度から1年間、固定資産税が1/2に減額される制度。 翌年度の固定資産税が1/2に

💡 補助金は「先着順・予算上限あり」のものが多いため、検討を始めたら早めに自治体窓口に確認することをおすすめします。補助金が活用できるかどうかで、実質的な自己負担額が大きく変わります。

⚠ 耐震補強は「専門家の診断あり」で進めることが大原則

とりあえず補強しておこうという独断での工事は逆効果になる場合があります。たとえば壁量のバランスが崩れた状態で補強工事を行うと、かえって特定の箇所に力が集中して損傷しやすくなることがあります。必ず耐震診断の結果をもとに、専門家と相談しながら補強計画を立ててください。

地震後のひび割れ、今日やるべきことを確認しよう

ここまで、地震後のひび割れに関する判断基準・場所別の見方・放置リスク・保険・法的責任・DIY・補修工法・耐震補強まで、幅広く解説してきました。

最後に、この記事全体の要点とあなたが今日取るべきアクションを、状況別に整理します。
読み返す必要が出たときのために、この見出しをブックマークしておくことをおすすめします。

まとめチェックリスト

地震後にひびを発見したら、以下の順番でチェックしてください。
チェックが多いほど、早めの専門家相談が必要です。

確認 チェック項目 判断の目安
ひびの幅が0.3mm以上ある → 構造クラック。専門家へ
ひびが斜め・X字状に入っている → 地震の剪断力サイン。専門家へ
ひびに段差・ずれ・貫通がある → 構造損傷の可能性。至急専門家へ
基礎(土台)にひびが入っている → 幅0.4mm・深さ5mm以上は即対応
外壁・基礎・内壁など複数箇所にひびが出ている → 単独では軽微でも合算して判断を
ひびが日に日に広がっている・増えている → 進行中のひび。様子見をやめ今すぐ連絡
ドア・窓の開閉がスムーズでなくなった → 建物の歪みのサイン。専門家へ
建物が1981年(昭和56年)以前に建てられた → 旧耐震基準。耐震診断を優先検討
地震保険に加入しており申請を検討している → 補修前に写真記録。保険会社に連絡
ひびを数年放置していた → 内部劣化が進行している可能性あり
幅0.3mm未満のヘアークラックのみで他の異常なし → まず経過観察。DIY補修も可
内壁・クロスの細いひびのみ(段差・湿気なし) → 表面的な可能性が高い。様子見OK

あなたの状況別「今日やるべきこと」

地震後の状況はひとそれぞれです。
以下から自分に近いケースを選んで、次のアクションを確認してください。

ケース①
ヘアークラックのみで、今すぐ業者を呼ぶほどではない方

ひびの幅・位置・形状をスマホで撮影し記録しておく(地震保険申請の際にも役立つ)

ひびの端にマスキングテープを貼り、2〜4週間後に進行していないかを確認する

外壁用弾性コーキング材でDIY補修を検討する(手順はDIYでできる応急処置とやってはいけないことを参照)

心配であれば専門家に写真を送って無料相談するだけでも安心感が違います

ケース②
幅0.3mm以上・斜め・基礎のひびを発見した方

今日中に補修前の写真を撮影する(全体・寄り・定規を当てた幅のわかる写真)

地震保険に加入している場合は保険会社に連絡する(補修前が原則)

雨水浸入のリスクがある箇所は防水テープ・ブルーシートで応急処置を施す

補修専門業者に現地調査・見積もりを依頼する(工法・費用の目安はプロに依頼する補修工法と費用の目安を参照)

旧耐震建物(1981年以前)の場合は、補修と合わせて耐震診断も同時に検討する

ケース③
地震保険(または火災保険)の申請を検討している方

本格補修は保険会社の鑑定が完了するまで待つ(補修後では被害確認ができなくなる)

外壁・基礎・内壁のひびを漏れなく写真記録する(撮影日時が残るよう設定確認)

加入中の保険会社に電話し、証券番号と被害状況を伝えて連絡を入れる

認定基準・申請手順の詳細は地震保険でひび割れは補償される?を参照する

ケース④
入居者からひびの連絡を受けた大家・オーナーの方

連絡から30分以内を目安に入居者へ折り返しし、安全確認と写真撮影を依頼する

緊急チェックリストで当日対応か様子見かを判断する

剥落・水漏れリスクがある場合は立入禁止措置と応急処置を当日中に実施する

連絡日時・内容・対応状況をすべて記録しておく(工作物責任への備え)

補修業者に現地調査を依頼し、修繕完了まで入居者に進捗を報告する

ケース⑤
これくらいなら大丈夫とひびを数年放置してきた方

まずひびの現状を改めて写真記録し、いつ発見したかを記録しておく

外から見えない内部の劣化(鉄筋腐食・木部腐朽)が進んでいる可能性を念頭に置く

補修費用は早いほど安く、遅いほど大規模になる(最大10倍以上の差が出ることも)

旧耐震基準の建物なら、補修とあわせて自治体の耐震診断補助制度を活用する

この記事で紹介した判断基準はあくまで目安です。
実際のひびが様子見OKなのかすぐ補修が必要なのかは、専門家が現地で見て初めて正確に判断できます。

「大げさかな」「費用がかかりそう」と思って連絡をためらう方も多いですが、現地調査・診断だけであれば無料で対応している業者も多くあります
まずは写真を撮って相談するだけでも、不安の解消と適切な判断の材料になります。

最後に、この記事全体のポイントを5つに絞って振り返っておきましょう。

1

「幅0.3mm」が最初の判断基準

ヘアークラック(0.3mm未満)は様子見・DIYも可。構造クラック(0.3mm以上)は専門家への相談が必須。ただし形・場所・進行の有無も合わせて判断する。

2

基礎のひびは外壁より厳しい基準で判断する

基礎は建物全体を支える要。幅0.4mm以上・深さ5mm以上なら即専門家へ。地震保険の補償対象にもなりうる箇所のため、地震後は必ず一周確認する。

3

放置は「複利」で劣化を加速させる

雨水浸入→鉄筋腐食→爆裂という連鎖は一度始まると止まらない。ヘアークラック段階で補修すれば数万円で済むが、爆裂・構造損傷まで放置すると数百万円規模の工事になりうる。

4

地震保険の申請は「補修前の記録」が命

木造建築で構造クラックがあれば一部損認定の可能性がある。補修前に写真記録→保険会社に連絡→鑑定完了後に補修という順番を守ることが申請成功のカギ。

5

補修と耐震補強はセットで考えると効率的

ひびを補修しても建物の耐震性が根本的に向上するわけではない。補修とあわせて耐震診断・補強を検討することで、次の地震に備えた本質的な対策になる。足場の共用でコストも抑えられる。

地震後のひびは、放置すればするほど選択肢が減り、費用が増えていきます。「たいしたことなさそう」という直感は、必ずしも正確ではありません。迷ったら早めに専門家に相談する——それが、この記事を通じてお伝えしたい最も大切なことです。

地震後のひび割れ・外壁補修のご相談は

ヤブ原産業株式会社

地震後のひびの診断・補修工法の選定・保険申請のサポートまで、
経験豊富なスタッフが丁寧にご対応します。まずはお気軽にご相談ください。

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高橋 寿夫
この記事の監修者 高橋 寿夫(たかはし・としお) ヤブ原産業株式会社 リノベーション部 部長所有資格: 一級建築施工管理技士
建物のお悩みに30年以上の経験で応える専門家

都内の老舗建設会社で11年間培った硬派な施工管理技術をベースに、ヤブ原産業株式会社に入社。リノベーション部を20年以上にわたり牽引。マンション・ビル修繕のスペシャリストとして、特に雨漏り解決には豊富な経験を持つ。オーナー様から「どこに頼んでも止まらなかった雨漏りが、嘘のようにピタリと止まった」といった声が寄せられるなど、現場での確かな判断力と丁寧な対応が評価されている。

ヤブ原産業株式会社 編集部
この記事の執筆者 ヤブ原産業株式会社 編集部

当社は1969年の創業以来、建築仕上材の開発や建物改修工事に携わってきました。編集部では、長年の製品開発・建物調査・改修工事の実績から得られた豊富な知見をもとに、建物管理や修繕に関する皆様に役立つ情報を分かりやすくお届けします。

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