【鉄部塗装の塗り替え時期の目安は?】放置するとどうなるのか?

こんにちは、ヤブ原産業株式会社です。
今回は【鉄部塗装の塗り替え時期の目安は?】についてお話していきます。
・ベランダや外部階段などの鉄部塗装の塗り替え時期のサインを知りたい!
・鉄部塗装の塗り替え時期を自分で見極めたい!
・鉄部塗装をせずに放っておくとどうなるの?
という方に向けて、悩みを解決できる記事になっています。

なぜなら【弊社ヤブ原産業株式会社は、建築仕上材・改修材メーカーとして50年超の実績があり、建物を長持ちさせる改修工事のプロだから】です。
→埼玉・都内の塗装工事の施工実績は改修工事.jpから
この記事を読み終えることで、自ら鉄部塗装の塗り替え時期を見極めるための知識が付きます。
ぜひ、最後までご覧くださいね。
なぜ重要?建物の「鉄部」とは?塗装の必要性と役割
建物のメンテナンスにおいて、「鉄部塗装」という言葉を耳にすることがあるでしょう。
しかし、「鉄部」と聞いても、具体的に建物のどの部分を指すのか、ピンとこない方もいらっしゃるかもしれません。
まずは、この「鉄部」が建物のどこにあり、なぜその塗装が重要なのかという前提知識から深く掘り下げていきましょう。
建物のどこにある?身近な「鉄部」の例
「鉄部」とは、その名の通り、建物において鉄やスチールなどの金属素材で構成されている部分を指します。
これらは私たちの身の回りにも意外と多く存在し、建物の機能性や安全性、さらには美観を保つ上で非常に重要な役割を担っています。
具体的な「鉄部」の例としては、以下のような箇所が挙げられます。
・フェンス: 敷地の境界を定めるだけでなく、防犯やプライバシー保護の役割も果たします。
・門扉: 建物の入り口を象徴し、来訪者に与える第一印象を左右します。
・ポスト: 毎日使用するものであり、外部環境に常に晒されています。
・シャッター: ガレージや店舗の開口部に設置され、防犯や防火、断熱などの機能を持っています。
・雨樋(あまどい): 屋根から流れ落ちる雨水を効率的に排水し、建物の基礎や外壁への水の浸入を防ぎます。
・屋外階段: 建物の上階へのアクセスを提供し、高い強度と安全性が求められます。
・水切り: 外壁のサイディングや窓の下部に設置され、雨水が外壁材の内部に浸透するのを防ぎます。
・手すり: 階段やベランダに設置され、転落防止や移動時の補助として安全性に寄与します。
・庇(ひさし)・屋根: 窓や玄関の上部に設置され、日差しや雨の吹き込みを防ぎます。
・鉄骨で組まれたベランダ: マンションやアパートで多く見られ、居住空間を拡張する重要な構造体です。
・配管: 給水、排水、ガスなど、建物のライフラインを支える重要なインフラです。
・換気扇: 屋内と屋外の空気を循環させ、換気を促進します。
これらの「鉄部」の多くは、強度や耐久性が求められる箇所に採用されています。
例えば、ベランダや屋外階段など、人の荷重がかかる場所には、強度に優れたスチールが使用されているケースが一般的です。
一方で、フェンスの一部や窓枠などには、錆びにくいアルミ製などの素材が使われることもありますが、主要な構造や機能部分には鉄が選ばれることが多いのが実情です。
建物の種類や築年数によって鉄部の使われ方は多様であるため、塗装メンテナンスを検討する際には、専門の業者に現地調査を依頼し、塗装が必要な箇所に抜け漏れがないかを確認してもらうことが非常に重要です。
これにより、建物の寿命を延ばし、安全性を維持するための適切なメンテナンス計画を立てることができます。
鉄部になぜ塗装が必要なのか?
鉄部がなぜ塗装を必要とするのか、その根本的な理由を理解することは、適切なメンテナンスを行う上で不可欠です。
鉄は非常に便利な素材ですが、最大の弱点は錆(さび)やすいという性質にあります。
鉄が錆びるメカニズムは、鉄が酸素と水に触れることで酸化し、水酸化鉄(いわゆる錆)に変化する化学反応です。
この錆は、鉄の表面に発生すると、時間とともに内部へと進行し、鉄部の強度を著しく低下させます。
最終的には、穴が開いたり、崩れ落ちたりするなど、建物の安全性や機能性を損なう事態を招きかねません。
ここで、鉄部塗装が果たす重要な役割を3つの視点から見ていきましょう。
1.防錆機能(保護)
鉄部塗装の最も主要な役割は、鉄部を大気中の酸素や水分から物理的に遮断し、錆の発生を防ぐことです。
塗料が鉄の表面を覆うことで、外部環境との接触を断ち切り、錆の進行を抑制します。これは、鉄部そのものの寿命を延ばす上で不可欠な機能です。
錆止め塗料には、錆の発生を抑制する成分が含まれており、より効果的に鉄部を保護します。
2.美観の維持
塗装は、建物の「顔」とも言える外観を美しく保つ役割も担います。
色褪せたり、錆びて茶色い筋(錆汁)が流れ出ていたりする鉄部は、建物全体の印象を著しく損ねます。
特に、店舗やオフィスビルなど、来訪者への印象が重視される建物では、定期的な鉄部塗装による美観の維持は、ビジネスイメージにも直結します。
清潔で手入れの行き届いた建物は、訪れる人々に好印象を与え、信頼感にも繋がります。
3.耐久性の向上
塗装は、単に錆を防ぐだけでなく、紫外線や風雨、温度変化など、過酷な外部環境から鉄部を保護し、その耐久性を高めます。
塗膜が物理的なバリアとなることで、鉄部の劣化を遅らせ、長期間にわたってその機能性を維持することができます。
これにより、将来的な大規模な修繕や交換の費用を抑えることにも繋がります。
このように、鉄部塗装は単なる化粧直しではなく、建物の安全性を守り、資産価値を維持・向上させるための重要なメンテナンス作業なのです。
いつがベスト?鉄部塗装の塗り替え時期を見極める2つのサイン
「鉄部塗装の重要性は理解したけれど、具体的にいつ塗り替えればいいの?」
「外壁塗装と同じタイミングでいいの?」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
鉄部塗装の塗り替え時期を見極めるには、主に2つの重要なサインがあります。
これらのサインを適切に把握することで、無駄なコストを抑えつつ、建物を最適な状態に保つことができます。
サイン①:前回鉄部塗装をしてから「5年」ほど経過した
鉄部塗装の塗り替えを検討する際、最も分かりやすい目安の一つが、前回の塗装から経過した年数です。
一般的に、鉄部塗装の耐用年数は約5年とされています。
この「5年」という期間は、使用されている塗料の種類やメーカー、建物の立地環境(日当たり、風当たり、潮風の影響など)、さらには施工の品質によって多少前後することはあります。
しかし、多くの一般的な塗料において、この期間を過ぎると塗膜の保護機能が徐々に低下し始める傾向にあります。
塗膜のコーティング機能低下とその影響
塗膜のコーティング機能が低下するということは、鉄部を外部環境から守っていたバリアが弱まることを意味します。
具体的には、塗膜の表面が劣化し始め、撥水性や紫外線からの保護能力が低下します。
これにより、雨水や紫外線が直接鉄部に触れる機会が増え、錆の発生リスクが高まります。
もし、この段階で適切なメンテナンスを行わずに放置してしまうと、錆が進行し、最終的には「本来はやらなくても良い工事の工程」が追加されることになります。
例えば、初期段階であれば高圧洗浄と下塗り、上塗りで済むところが、錆がひどくなると錆の除去作業(ケレン作業)や錆止め塗料の塗布といった工程が必須となり、結果として工事費用が余計にかさんでしまうのです。
外壁塗装とのタイミングの違い
ここで注意すべき点は、鉄部塗装の耐用年数が、外壁塗装や防水工事のそれとは異なるという点です。
・鉄部塗装: 約5年
・外壁塗装: 一般的に7~10年(塗料の種類による)
・防水工事: 一般的に10~15年(防水層の種類による)
このように、鉄部塗装は外壁塗装よりも短いサイクルでのメンテナンスが推奨されます。
そのため、「外壁塗装と同時にやればいいや」と考えていると、鉄部の劣化が進行してしまう可能性が高いです。
外壁塗装の計画とは別で、鉄部のメンテナンス計画も立てておくことが賢明です。
定期的な点検を組み込み、耐用年数を一つの目安として、早めの塗り替えを検討しましょう。
サイン②:塗装そのものが「劣化」してきた
もう一つの重要なサインは、鉄部塗装そのものに現れる具体的な劣化症状です。
耐用年数はあくまで目安であり、実際の劣化症状は建物の環境や日々の使用状況によって異なります。
そのため、日頃から鉄部の状態を観察し、初期段階の劣化を見逃さないことが、費用を抑えつつ鉄部を長持ちさせるための鍵となります。
鉄部の塗装劣化は、段階的に進行します。
早期に劣化のサインを察知し、対処することで、大掛かりな修繕を避けることが可能です。
【鉄部塗装の劣化段階とそれぞれの症状】
鉄部塗装の劣化は、以下のようなステップで進行していきます。
それぞれの症状と現れる目安の期間を理解しておきましょう。
LEVEL1:艶がなくなる(~3年)
症状: 塗装したばかりの頃の光沢が失われ、マットな質感になります。
解説: これは塗膜の表面劣化の初期段階です。
塗料に含まれる樹脂成分が紫外線などにより徐々に破壊され始め、表面が滑らかでなくなることで光沢が失われます。
この段階ではまだ保護機能は残っていますが、劣化の兆候が見え始めているサインです。
LEVEL2:色が褪せてくる(~3年)
症状: 塗装の色が全体的に薄くなったり、まだらになったりします。
解説: 紫外線によって塗料の色素が分解され、色が抜けていく現象です。
塗膜の保護機能が低下し、防水性や耐久性も徐々に損なわれ始めています。
LEVEL3:チョーキング現象(3~5年)
症状: 塗装表面に白い粉が付着し、手で触ると粉がつくようになります。
解説: 「白亜化(はくあか)」とも呼ばれる現象で、塗膜に含まれる顔料が紫外線や雨風によって分解・劣化し、粉状になって表面に浮き出てくるものです。
このチョーキング現象は、鉄部塗装の塗り替えを検討する一つの重要な目安となります。
塗膜の保護膜としての機能が著しく低下しているサインであり、放置すると鉄部本体が直接外気に晒され始めます。
LEVEL4:ひび割れ(~7年)
症状: 塗膜の表面に細かいひび割れ(クラック)が発生します。
解説: 塗膜の弾力性が失われ、乾燥収縮や温度変化、建物の動きなどによって耐えきれなくなり、ひびが入る現象です。
ひび割れが深くなると、そこから雨水が浸入し、鉄部に直接触れるリスクが高まります。
LEVEL5:剥がれる(~7年)
症状: 塗膜の一部または全体が、鉄部から浮いたり剥がれ落ちたりします。
解説: ひび割れが進行したり、下地との密着性が失われたりすることで発生します。
この段階になると、鉄部が完全に露出する部分ができ、錆の発生が加速します。
特に注意すべき「チョーキング現象」
これらの劣化症状の中で、特に塗り替え時期の重要なサインとなるのが「チョーキング現象」です。
手で触って白い粉が付着するかどうかで簡単に確認できます。
この粉は、塗膜の表面が劣化し、保護機能が低下している証拠です。
チョーキング現象を放置すると、塗膜が徐々に痩せていき、やがては鉄部本体が外気に直接触れる状態になります。
こうなると、空気中の水分や酸素、酸性雨などによって鉄部の錆の発生が急速に進行します。
錆の発生とそれに伴う費用増加
「ひび割れ」や「剥がれ」といった重度の劣化症状は、外気に触れた鉄部が空気と水に触れることで、いよいよ「錆」が発生し始める段階です。
錆が発生してしまうと、単に上から塗装するだけでは済まなくなります。
錆を適切に除去しなければ、新しい塗膜の下で錆が進行し続け、早期に再劣化を引き起こします。
そのため、錆が発生した場合には、研磨剤やワイヤーブラシ、電動工具などを用いて、既存の錆を徹底的に除去する「ケレン作業」が必須となります。
さらに、錆の再発生を防ぐために「錆止め塗料」を塗布し、その上から本塗装を行うという、より大掛かりで時間とコストのかかるメンテナンスが必要になってしまうのです。
建物を長く、そして綺麗な状態で使い続けるためには、チョーキング現象を一つの明確な目安とし、早期にメンテナンス計画を立てることが非常に重要です。
これにより、結果的に工事費用を抑え、鉄部の寿命を最大限に延ばすことができます。
鉄部塗装をせずに放っておくとどうなる?知っておくべき2つのリスク
「鉄部塗装って面倒だし、お金もかかるから、もう少し後にしようかな…」
そう考える気持ちも理解できます。
しかし、鉄部塗装は単なる美観の維持だけでなく、建物の構造的な健全性と資産価値を守るために不可欠な役割を担っています。
もし鉄部塗装を適切な時期に行わずに放置してしまうと、どのようなリスクが生じるのでしょうか。
ここでは、鉄部塗装を怠った場合に直面する、具体的な2つのリスクについて詳しく解説します。
リスク①:建物全体の「印象」が悪くなる
鉄部塗装が建物の美観維持に寄与することは、すでに述べました。
しかし、その影響は単なる「見た目の問題」だけにとどまりません。
建物の印象が悪くなることは、居住者の満足度低下や、店舗・ビルにおける顧客獲得への悪影響、ひいては資産価値の低下に直結する可能性があります。
錆汁による外壁汚染と美観の損なわれ
鉄部を保護しているコーティング機能は、約5年で低下し始め、放置するとその機能を完全に失います。
鉄部がむき出しの状態になると、雨水や空気中の酸素に直接触れることで、錆の発生が加速します。
この錆が問題なのは、その部分が赤褐色に変色するだけでなく、雨が降るたびに錆の成分を含んだ水(通称「錆汁」)が流れ出し、外壁を伝って茶色い筋となって汚染してしまうことです。
特に、白い外壁や明るい色の外壁の場合、この錆汁の跡は非常に目立ち、建物全体の清潔感を著しく損ないます。
まるで、建物が涙を流しているかのように見え、見る人に不潔で荒廃した印象を与えてしまいます。
店舗やビルにおける「顔」としての役割
特に、お客様を迎え入れる店舗やオフィスビルにとって、建物はまさに「顔」そのものです。
「手入れが行き届いていない建物=内部の管理もずさん」
「錆びて汚れた建物=ここで提供されるサービスや商品も質が低いのではないか」
といった無意識の印象を与えかねません。
逆に、定期的に手入れされ、美しく保たれた建物は、それだけで「丁寧な仕事をしている」「信頼できる」という印象を与え、顧客の安心感や期待感を高めます。
町並み全体に与える影響も大きく、明るく清潔な建物は、その地域の活性化にも貢献し、人々の記憶にも残りやすくなります。
定期的な鉄部塗装の塗り替えは、単に個々の鉄部を綺麗にするだけでなく、建物全体のブランディングやイメージ戦略の一環と捉えることができます。
美しい建物を維持することは、集客力向上や企業イメージ向上にも繋がり、長期的な利益に貢献する重要な投資なのです。
リスク②:錆による機能や「耐久性」の低下
鉄部塗装を怠ることのもう一つの、そしてより深刻なリスクは、錆の進行による鉄部本体の機能低下と耐久性の損なわれです。
これは、単なる見た目の問題に留まらず、建物の安全性や利便性に直接的な悪影響を及ぼし、最終的には高額な修繕費用や交換費用が発生する事態を招きます。
日常生活における影響の具体例
「鉄製の門扉やシャッターの閉まりが悪くなった」
「鉄製のベランダの床部が錆びてボロボロになってきている」
「屋外階段の手すりがグラグラする」
このような経験はありませんか?
これらは、鉄部塗装の劣化によって錆が進行し、鉄部本体の機能や耐久性が損なわれている典型的な症状です。
門扉やシャッターは、錆によって可動部の動きが悪くなったり、歪みが生じたりすることで、開閉がスムーズに行かなくなります。
最悪の場合、完全に閉まらなくなったり、途中で止まってしまったりする可能性もあり、防犯性や利便性が著しく損なわれます。
ベランダや屋外階段の鉄骨が錆びて劣化すると、構造的な強度が低下します。指で押すだけでボロボロと崩れたり、荷重をかけると鉄部自体が曲がってしまったりするような状態は、非常に危険です。
転落事故や崩落事故のリスクが高まり、人命に関わる重大な事態を引き起こす可能性さえあります。
錆がもたらす致命的なダメージと高額な修繕費
鉄部塗装の最大の目的は、「錆を発生させないこと」、そして「錆の進行を食い止めること」です。
錆は一度発生すると、目には見えない部分でも内部へと進行し続けます。
特に、鉄骨の内部で錆が進行すると、その膨張圧によって周囲のコンクリートやモルタルが破壊されたり、塗膜がさらに剥がれたりする現象も起こります。
劣化がひどくなり、鉄部本体が原型を留めないほどに錆びてしまうと、もはや塗装によるメンテナンスでは対応できなくなります。
この段階になると、鉄部を部分的に交換したり、場合によっては全体を交換したりする大規模な工事が必要となります。
当然ながら、これらの交換工事は塗装工事に比べてはるかに高額な費用がかかります。
例えば、錆が進行して強度が失われたベランダの床を全て張り替えたり、屋外階段を丸ごと交換したりするとなると、数百万円単位の費用が発生することも珍しくありません。
このような事態を避けるためにも、定期的な塗装によるメンテナンスが、結果的に長期的なコストを最も安く抑え、良い状態で鉄部を維持することに繋がるということを理解しておくべきです。
錆による機能や耐久性の低下は、単なる不便さだけでなく、建物の寿命を縮め、安全性を脅かす深刻な問題です。
これらのリスクを回避するためには、症状が軽微なうちに、あるいは耐用年数を一つの目安として、計画的に鉄部塗装の塗り替えを行うことが何よりも重要です。
鉄部塗装のプロセス
鉄部塗装の重要性と塗り替え時期の目安を理解したところで、実際にどのような工程で塗装が行われるのか、そのプロセスについても知っておきましょう。
適切なプロセスを経てこそ、塗料の持つ性能が最大限に引き出され、長持ちする高品質な塗装が実現します。
鉄部塗装の基本的な工程
一般的な鉄部塗装の工程は、以下のステップで進められます。
1.高圧洗浄
まずは、塗装箇所の表面に付着した汚れ、埃、カビ、コケ、旧塗膜の浮きなどを高圧洗浄機で徹底的に洗い落とします。
この工程は、塗料が下地にしっかりと密着するための非常に重要な下準備です。
汚れが残っていると、塗膜が早期に剥がれてしまう原因となります。
2.ケレン作業(下地処理)
高圧洗浄後、特に重要なのがこのケレン作業です。
既存の錆や浮いた旧塗膜、チョーキングの粉などを、ワイヤーブラシ、サンドペーパー、電動工具などを使って徹底的に除去します。
この作業を怠ると、新しい塗膜が旧塗膜や錆の上に乗ってしまい、剥がれや錆の再発の原因となります。
ケレン作業の品質が、塗装の耐久性を大きく左右すると言っても過言ではありません。
下地の状況に応じて、適切なケレンのレベルが設定されます。
3.錆止め塗布(下塗り)
ケレン作業で清掃された鉄部の表面に、錆止め塗料を塗布します。
錆止め塗料には、鉄の錆の発生を抑制する成分が含まれており、上塗りの塗料を保護する役割も兼ねています。
この下塗りをしっかり行うことで、上塗り塗料の密着性が向上し、塗膜全体の耐久性が高まります。
特に、屋外の厳しい環境に晒される鉄部には、高性能な錆止め塗料の選択が重要です。
4.中塗り
錆止め塗料が乾燥した後、本塗装の中塗りを行います。
中塗りは、上塗り塗料の性能を最大限に引き出すための層であり、塗膜の厚みを確保し、色ムラをなくす役割があります。
また、この段階で塗膜の平滑性を高め、美しい仕上がりへと繋げます。
5.上塗り
中塗りが乾燥した後、仕上げの上塗りを行います。
上塗りは、塗料の色や艶、機能性を最終的に決定する層であり、建物の美観を左右します。
均一な厚みで丁寧に塗布することで、耐久性のある美しい塗膜が完成します。
多くの場合、上塗りは2回塗りが基本とされ、十分な膜厚を確保します。
塗料の選び方とプロの施工の重要性
鉄部塗装に使用される塗料には、様々な種類があります。
一般的なものとしては、錆止め効果に優れたエポキシ樹脂塗料を下塗りに使用し、耐候性や耐久性に優れたウレタン樹脂塗料やシリコン樹脂塗料を上塗りに使用するケースが多いです。
近年では、より高性能なフッ素樹脂塗料や、環境に配慮した水性塗料なども選択肢に加わっています。
・ウレタン樹脂塗料: 密着性や弾力性に優れ、比較的安価。耐用年数は5~7年程度。
・シリコン樹脂塗料: 耐候性、耐久性に優れ、コストパフォーマンスが高い。耐用年数は7~10年程度。
・フッ素樹脂塗料: 最も高価だが、耐候性、耐久性に非常に優れ、長期間美観を維持できる。耐用年数は10~15年以上。
これらの塗料の特性を理解し、建物の立地や予算、求める耐久性に応じて最適な塗料を選択することが重要です。
そして何よりも、これらの工程を正確に行い、塗料の性能を最大限に引き出すためには、経験豊富な専門業者による施工が不可欠です。
DIYでの塗装は、一見費用を抑えられるように見えますが、下地処理の不備や塗料の知識不足、適切な道具の欠如などにより、短期間で劣化してしまい、結果的に費用がかさんでしまうケースが少なくありません。
専門業者であれば、建物の状況を正確に診断し、最適な塗料の提案、そして熟練の技術で高品質な施工を提供してくれます。
これにより、費用対効果の高い、長持ちする鉄部塗装を実現できるのです。
定期的な鉄部塗装で建物の価値と安全を守ろう!
本記事では、建物の「鉄部」がどこにあるのかという基本的な知識から始まり、なぜ鉄部塗装が重要なのか、そしていつ塗り替えるべきなのか、さらに放置するとどのようなリスクがあるのかについて、詳細に解説してきました。
定期的な鉄部塗装の塗り替えは、決して無駄な出費ではありません。
むしろ、建物の安全性と美観、そして資産価値を長期的に守るための、賢明で効果的な「投資」と言えるでしょう。
大切な建物を長く、快適に使い続けるために、ぜひこの機会に鉄部塗装のメンテナンスについてご検討ください。
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